講談社文芸文庫
ひかげの宿/山桜―川崎長太郎「抹香町」小説集

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 381p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062902878
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

地元小田原を舞台にした作品中、特に重要な三人の女性に焦点を当てて集成した「抹香町シリーズ」の決定版。没後30年記念刊行。『抹香町』によって、時代の寵児となった川崎長太郎。
しかし短篇群〈抹香町もの〉の全体像は、纏められたことがない。
初期作「夜の家にて」から、売春防止法施行、「抹香町」の消滅、その後日譚まで、
十四篇を精選した本書は、『新編 抹香町』ともいいうる。
扇情的な私娼小説を超え、孤独な男女の魂の道行、
虚飾を剥ぎ取り、危険水域に生きる者たちの生の原形質へと迫る。
長太郎文学の核心を余すところなく示した、歿後三十年記念出版。

川崎 長太郎[カワサキ チョウタロウ]
著・文・その他

内容説明

『抹香町』によって、時代の寵児となった川崎長太郎―。しかし短篇群“抹香町もの”の全体像は、纏められたことがない。初期作「夜の家にて」から、売春防止法施行、「抹香町」の消滅、その後日譚まで、十四篇を精選した本書は、『新編 抹香町』ともいいうる。煽情的な私娼小説を超え、孤独な男女の魂の道行、虚飾を剥ぎ取り、危険水域に生きる者たちの生の原形質へと迫る。長太郎文学の核心を余すところなく示した、歿後三十年記念出版。

著者等紹介

川崎長太郎[カワサキチョウタロウ]
1901・11・26~1985・11・6。小説家。神奈川県生まれ。小田原中学を中退して、家業の魚商につく傍ら、同郷の民衆詩人福田正夫に師事、左翼的作品を発表。1920年頃より上京、帰郷を繰り返す。23年、萩原恭次郎、岡本潤らと「赤と黒」創刊。震災後アナーキズム運動から離れ、25年、徳田秋声の推挽で「無題」を発表、文壇デビュー作となる。私小説家をめざすが、不遇な時代が続く。38年、永住の覚悟で帰郷、実家の物置小屋に棲み、創作に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

michel

16
★2.5。色街の“抹香町”を舞台に、老い行く作家の交わるようで交わり切れない女たちとの距離が、淡々と描かれる私小説。2019/06/26

かんたろー

10
ようやく読み終わりました。抹香町ものに惹かれて読み始めた川崎さんですが、それで一冊では食傷気味です。老いぼれて益々盛ん。不覚を取るのであった。2016/12/20

RedDirtMarijuana

2
どれも笠智衆の顔で想像される。著者の写真見たあとは小日向文世。2023/09/08

yoyogi kazuo

1
いわゆる抹香町ものを集めたアンソロジー。時系列に並べられていてよくまとまっている。これとは別に、作家の物置小屋を訪ねて来る女性たちのアンソロジーも希望する。個人的にはそっちの方が好きなので。2021/05/04

りゃーん

1
平野謙ら文芸時評家の当時のエッセイを読むと、川崎長太郎はよくもまぁここ迄書くなぁと呆れる程に書くとあるが、全集の端本やこの講談社文芸文庫で読むと、そう云われる程に際どくも、捨て仕事でもないので、平野らの云うことがよく判らなかった。 しかしこの度、小田原の色街・抹香町を舞台にしたこの新編連作を読んで、ようやく私も、よくもまぁここ迄書くなぁと思えた。 著者とおぼしき主人公が色街で女を買う、ただそれだけの話を掲載雑誌を変え、だらだらと10年近く書いただけだ。 しかし当然昭和2、30年代のことだから、一切性描2016/02/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9848068
  • ご注意事項

最近チェックした商品