講談社文芸文庫<br> 恋人たち/降誕祭の夜―金井美恵子自選短篇集

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講談社文芸文庫
恋人たち/降誕祭の夜―金井美恵子自選短篇集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 286p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062902755
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

この上なく美しく、時に怖ろしく。著者の絢爛たるイメージの世界を存分に味わえる、読む快楽に満ちた自選短篇集、第二弾。言葉の町を歩き、言葉のシーツにくるまれ、言葉の包帯を巻いて、あるいは言葉の肉料理を食べ、そして言葉の性交を行う――
言葉だけで出来た建物の中で、肉体、時間、空間、世界、あらゆるものを生成する無数の言葉と戯れる陶酔。
衝突を繰りかえす豊穣なイメージを道しるべに、著者自らが選んだ短篇集、第二弾。

忘れられた土地
帰還
恋人たち
不滅の夜
降誕祭の夜
暗殺者
手品師
静かな家
不死の女
夜には九夜
指の話
真珠の首飾り
アルゴス
薔薇のタンゴ
両性具有者(たち)
赤ちゃん教育
マティーニの注文の仕方
原色図鑑
著者から読者へ


金井 美恵子[カナイ ミエコ]
著・文・その他

内容説明

言葉の町を歩き、言葉のシーツにくるまれ、言葉の包帯を巻いて、あるいは言葉の肉料理を食べ、そして言葉の性交を行う―言葉だけで出来た建物の中で、肉体、時間、空間、世界、あらゆるものを生成する無数の言葉と戯れる陶酔。衝突を繰りかえす豊饒なイメージを道しるべに、著者自らが選んだ短篇集、第二弾。快楽の全18篇。

著者等紹介

金井美恵子[カナイミエコ]
1947・11・3~。小説家。高崎市生まれ。1967年、19歳の時に「愛の生活」が太宰治賞候補作となり、作家デビュー。翌年、現代詩手帖賞受賞。小説、エッセイ、評論など刺激的で旺盛な執筆活動を続ける。小説に『プラトン的恋愛』(泉鏡花賞)、『タマや』(女流文学賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

21
「表象の小説家」? 確かに金井美恵子氏はキネティックな小説を書く人物だ。しかしこの短編集を読めば、綴られるのが微細なヴィジョンだけではなく詩的な言葉の愚直な輝き、即物的な漢語の連なりであることが分かるのではないだろうか。今の金井氏なら書かないだろうショートコント的な作品、メタフィクション的な作品など「失敗作」や「実験」を敢えて選んで読ませようとするのは読者への親切心故か悪意故か……ともあれこの短編集では金井氏が「映画」や「官能的」という紋切型では括れない作家であることを如実に表していて、凄まじい強度を孕む2018/04/09

ちぇけら

19
《すごす》のではなく《やりすごす》1日に、血管の浮いたしろい脚をかかえると、清潔なシーツからあの日のにおいがする。「あの人は永遠のナイフだわ」。からだの中心から(中心の、その底から)わきだす熱が、指先までめぐって痺れる。からめた舌先に歯をたてると、あなたの薄皮はかんたんにやぶれた。くちのなかに甘さがひろがり、心臓から海のおとがした。かつて夜だった朝に、ゆめとげんじつとまぼろしが混じったまどろみから醒めて、おろされるためのファスナーをあげる。ベランダの薔薇がいつのまにか咲いて、すこしだけ泣いてみるのだった。2019/07/25

mm

13
昨夜お酒を飲みながら読んだのです。金井さんのイメージの放流に身を任せ、酔っ払うのはなんと気持ちのいいことでしょう。陶酔的読書です。少し残った部分は、今日素面で読んで、それはそれでクールでかっこいいところをたくさん見つけて、ホクホクです。そのひとつ。「小説を書くということは、ありもしない全体性を解体させることかもしれない」2015/12/09

りりり

11
金井美恵子「恋人たち/降誕祭の夜」今の自分の精神上、細部まで読み解くことは出来なく消化不良のような読後感があるけれど一応読了。2016/01/27

chie

8
たくさんの、私には読むことができない本が、この本には詰まっている気がした。2018/04/05

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