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講談社文芸文庫
日日の麺麭(パン)/風貌―小山清作品集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 233p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062902380
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

師・太宰治に愛された、孤独と祈りに溢れる汚れなき小説世界。短く不遇な生涯において残された数少ない短篇を精選した希少な作品集。市井の人々の小さな人生に汚れなき魂を見いだし、
五〇篇に満たない美しい短篇を遺して
不遇の生涯を閉じた作家、小山清の希少な作品集。
馴染の妓との関わりと別れを哀切に綴る「朴歯の下駄」、
幼な子イエスを慈しむマリヤとヨセフのある一日「聖家族」ほか、
太宰治、井伏鱒二との交流を振り返る随筆を併録。

小山 清[コヤマ キヨシ]
著・文・その他

内容説明

市井の人々の小さな人生に汚れなき魂を見いだし、五〇篇に満たない美しい短篇を遺して不遇の生涯を閉じた作家、小山清の希少な作品集。馴染の妓との関わりと別れを哀切に綴る「朴歯の下駄」、幼な子イエスを慈しむマリヤとヨセフのある一日「聖家族」ほか、太宰治、井伏鱒二との交流を振り返る随筆を併録。

著者等紹介

小山清[コヤマキヨシ]
1911・10・4~1965・3・6。小説家。東京・浅草の新吉原生まれ。父は盲目の義太夫語り。17歳の時に洗礼を受けるが、後に離籍。1940年、太宰治を訪ね、以後師事する。45年、太宰一家の疎開中、留守宅を守る。戦後の47年、夕張炭鉱の鉱員となり北海道へ。48年、太宰の死を機に帰京。美智子未亡人とともに太宰の作品の発掘や書誌の整備に尽力し、自らも文筆生活に入る。58年、脳血栓で倒れ、失語症に陥る。さらにその後、妻の自死にあう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

災害大嫌い美少女・寺

83
先日初めて小山清の『落穂拾い』を読んで、もうちょっと読みたくなりこれを借りてきた。「講談社文芸文庫スタンダード」だそうである。スタンダードの名に恥じぬように絶版にしないで欲しい。『落穂拾い』も含めた短編小説9篇と、小山清の師匠である太宰治の思い出を書いた『風貌』と太宰の師匠である『井伏鱒二によせて』。面白かった。吉原生まれの小山清の子供時代の思い出を書いた『桜林』は江戸の名残が薫るよう。ヨセフとマリアとイエスの可愛い家族歴史小説『聖家族』、男と女のそこはかとない恋愛小説『朴歯の下駄』等々、どれも捨て難い。2019/08/14

佐島楓

66
小山清は初めて読む。太宰の弟子という知識しかなかったが、文章が驚くほど純粋。でも略歴を見る限り一筋縄ではいかない人物だったのではないだろうか。晩年を描いた作品もただただ悲しくなるのだが、実際小山の身辺に起こったことを知るとそれも理解できる。私小説的な作家の作品集だと思って読んだけれど、ほんとうは作家と作品は切り離すべきなのかもしれない。2022/03/10

lonesome

33
「朴歯の下駄」を百年文庫で初めて読んだとき、もしも自分が小説を書くならばこんな小説を書きたいと思った。今回この作品集を通して読んでみてなるほどそういうことかと思ったのは、自伝的な作品から見えてくる小山清のその人柄や空気感だった。「朴歯の下駄」も「落穂拾い」ももちろんのこと、師である太宰治とのことを書いた「風貌」もすごくすごくいい。写真が載っている小山清全集の函にある阿川弘之の「心あたたまる贈りもの」という題の言葉はまさにその通り、もっと小山清を読みたいと思う。2015/04/06

ken

4
友人から贈られた一冊。太宰治に認められ、指示されながら埋もれてしまった寡作な作家小山清。知る人ぞ知る味のある作家の一人だろう。本作は、彼自身の身辺に材をとった私小説数編と、太宰治と井伏鱒二を追憶する随筆二編を収める。遊郭で過ごした幼少の記憶、キリスト教の影響、妻の自死と自身の失語症などをモチーフに、つましい市井の文人のか細い独り言が暖かい哀愁を伴って綴られる。寡黙な作家で自分をあまり語らないが、その孤独や哀切、あるいは人生に対する愛情が作品に滲む。どこか庄野潤三を思い起こさせるような作品だった。2018/11/14

けいこう

3
「おじさんの話」で、おじさんにたいしてひどいことをしているのをさらっと書いているのが面白い。2021/05/25

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