出版社内容情報
志賀直哉、藤枝静男、安岡章太郎を、伝統的な私小説批判でも再評価でもなく、「書かれつつある言葉」として読み解いていく刺激的論考志賀直哉、藤枝静男、安岡章太郎を貫く「私小説」の系譜。だが、著者はここで日本文学の一分野を改めて顕揚したり、再定義を下したりはしない。本書は、我々が無意識・無前提に受け入れている「読みの不自由さ」から離れ、ひたすら、いまここにある言葉を読むこと、「作品」の表層にある言葉の群との戯れを通じ、一瞬ごとの現在を生きようとする試みなのである。「読むこと」の深見と凄みを示す、文芸批評の名著。
はじめに 読むことに向けて
廃棄される偶数 志賀直哉『暗夜行路』を読む
藤枝静男論 分岐と彷徨
安岡章太郎論 風景と変容
おわりに
あとがき
著者から読者へ
年譜
蓮實 重彦[ハスミ シゲヒコ]
著・文・その他
内容説明
志賀直哉、藤枝静男、安岡章太郎を貫く「私小説」の系譜―。だが、著者はここで日本文学の一分野を改めて顕揚したり、再定義を下したりはしない。本書は、我々が無意識・無前提に受け入れている「読みの不自由さ」から離れ、ひたすら、いま、ここにある言葉を読むこと、「作品」の表層にある言葉の群との戯れを通じ、一瞬ごとの現在を生きようとする試みなのである。「読むこと」の深みと凄味を示す、文芸批評の名著。
目次
廃棄される偶数―志賀直哉『暗夜行路』を読む(構造=主題=系列;偶数性の圏域;双極的世界と反復)
藤枝静男論―分岐と彷徨(大地隆起、そして陥没;恥辱と嫌悪、そしてその平坦な舞台装置;家系、妻、そして芸術;分岐するものたち;奪われる言葉たち)
安岡章太郎論―風景と変容(回避と遭遇の背理;中間層の彷徨者たち;作品=作家=文学;『流離譚』を読む)
著者等紹介
蓮實重彦[ハスミシゲヒコ]
1936・4・29~。フランス文学者、映画批評家。東京都生まれ。東京大学仏文学科卒業。パリ大学にて博士号取得。東京大学教授を経て、東京大学第26代総長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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佐島楓
しゅん
Z
Z
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