出版社内容情報
異能の私小説家の知られざる名作
大津事件をめぐる津田三蔵、明治天皇らを描いた異色の表題作ほか、独自の私小説風世界の魅力が横溢する作品集。
第2回平林たい子文学賞受賞。
※本書は、『愛国者たち』(1973年11月、講談社刊)を底本としました。
愛国者たち
孫引き一つ
接吻
山川草木
風景小説
私々小説
キエフの海
老友
藤枝 静男[フジエダ シズオ]
著・文・その他
内容説明
明治24年、日本訪問中のロシア皇太子ニコラスへの暗殺未遂、大津事件に関わった愛国者たち―。津田三蔵、畠山勇子、明治天皇、児島惟謙らを軸に、歴史の変動の渦中にある人間を見つめた表題作ほか7篇。戦後日本の転換点に直面した異能の私小説作家が、自己の文学的葛藤と追究の痕跡を刻印し、平林たい子文学賞を受賞した、知られざる名作。
著者等紹介
藤枝静男[フジエダシズオ]
1907・12・20/戸籍上では1908・1・1~1993・4・16。小説家。静岡県生まれ。旧制八高時代に平野謙、本多秋五を知る。1936年、千葉医科大学卒業。42年、海軍火薬廠付属病院に勤務。戦後は妻の実家で眼科診療を手伝い、50年、浜松市で眼科医院を開業。この間、47年、最初の小説「路」を平野、本多の勧めで「近代文学」に発表。以後、医業のかたわら創作活動を行う。67年、「空気頭」で芸術選奨文部大臣賞、74年、「愛国者たち」で平林たい子文学賞、76年、「田紳有楽」で谷崎潤一郎賞、79年、「悲しいだけ」で野間文芸賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Shun'ichiro AKIKUSA
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