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講談社文芸文庫
鉄道大バザール〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 341p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062901680
  • NDC分類 935
  • Cコード C0198

出版社内容情報

アメリカの作家ポール・セルーが、贅沢にもローカル列車による世界の旅に、つまり、ドン行列車の旅に出た。世紀の大旅行を名訳で。

アメリカの作家ポール・セルーが、贅沢にもローカル列車による世界の旅に、つまり、ドン行列車の旅に出た。世紀の大旅行を名訳で。

内容説明

アメリカの作家ポール・セルーによるユーラシア大陸一周、汽車の旅。ロンドン一五時三〇分発パリ行きから始まり汽車を乗り継ぎテヘランからインドへ…。アジア特有の街の賑わいを味わい、やがて東京へと向かう。阿川弘之の極上の翻訳ですべての鉄道ファンに捧ぐ。

目次

ロンドン十五時三十分発パリ行
直通オリエント急行
レイク・ヴァン急行
テヘラン急行
「ナイト・メイル」号メシェッド行
カイバル峠の鈍行列車
「カイバル・メイル」号ラホール行
「フロンティア・メイル」号
シムラ行「カルカ・メイル」号
「ラージダーニ急行」ボンベイ行
ジャイプル発「デリー・メイル」号
急行「グランド・トランク」号
ラメスワラム行各駅停車
「タライマンナル・メイル」号
十六時二十五分ガル発コロンボ行
「ハウラー・メイル」号

著者等紹介

セルー,ポール[セルー,ポール] [Theroux,Paul]
1941年、アメリカ・マサチューセッツ州生まれ。67年『ワルド』でデビュー。75年、このアジアの旅を『鉄道大バザール』にまとめ、英米で大評判に。主な著作に『モスキート・コースト』『ワールズ・エンド(世界の果て)』他。33年後、この『鉄道大バザール』で訪れた地への旅を再び始め、『ゴースト・トレインは東の星へ』として刊行

阿川弘之[アガワヒロユキ]
1920・12・24~。小説家。広島県生まれ。東京帝国大学卒業。卒業後、海軍入隊。終戦後、志賀直哉門下となる。1953年『春の城』で読売文学賞受賞。66年『山本五十六』で新潮社文学賞。94年『志賀直哉(上・下)』で野間文芸賞受賞。99年11月、文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

80
列車を乗り継いで世界一周紀行。この語り手、イギリス人で列車での旅を好むのですが、結構、各国や民族の粗探しや嫌味が多い事^^;しかし、この当時はオリエント急行が最もサービスの悪い列車にランクインしていたとは!特にパキスタン人に見えるイギリス国籍者の話が帝国主義の隠れた一端を伝えています。そして在命だった作家たちの名前にニヤニヤしてしまいます。途中で「宣教師の偽善を訴えるに丁度いい」と言う所で作者の性格が爆発しているように感じられて引っ掛かったのですが、映画『モスキート・コースト』の原作者だったんですね。納得2018/02/10

yyrn

21
鉄道には自動車や飛行機にはない市場の雑踏のようなザワザワした雰囲気があり、そこが好きだと作者はロンドンから鉄道を乗り継ぎ東欧、中東、アジアを回って日本までやってきて、そこからシベリア鉄道に乗って帰っていくという身体中が痛くなるような旅に出る。沿線風景や各国の乗客の振る舞いを揶揄しつつ話は進むが、40年以上も前の旅行記なので、なおさら西洋人の上から目線が感じられた。ただ、冷戦時代で情報が限られ、国境警備も厳しかったせいか、1970年代の旅は安全で楽しそう(暑さ、清潔さを除く)。上巻はインドのカルカッタまで。2019/08/08

春風

6
名所にも食べ物にもほとんど関心を向けず、ひたすら鉄道に乗りまくる。書かれてから現在までの間に情勢が激変した地域だけに、英米人が幅を利かせる革命前のイランや、アフガン・パキスタン国境のカイバル鉄道など、今はもうない風景の記録としても貴重。2013/02/07

さばとコロッケ

5
底本が1977年翻訳と思えないほど生き生きした描写と、とぼけた面白み、古さを感じない言い回し!訳者の阿川弘之氏というと、北杜夫や遠藤周作のエッセイに出てくる「瞬間湯沸かし器」と称された軍国主義おじいちゃん、という印象だったけど、こんなにチャーミングな翻訳をする人なんですね。「列車は思いを秘めたペルシャの壺をたくさん乗せて走ってるようなもの。好みの壺があったらそっとひとつ持ち帰って、あとで1人思い出をかみしめるといい」という言葉が響きました。鉄ちゃんじゃなくても、紀行文を愛する全ての人にオススメです。2015/07/05

ワッピー

5
ロンドンから鉄路スリランカへ・・行くことが目的ではなく乗ることが目的の気の遠くなるような旅。観光はあくまでも添え物、人との絡みもほどほどに、煤煙や砂ぼこりに耐えてひたすら乗り続けることが楽しいん・・でしょうね。ところどころで資金補給のための講演をしながら汽車は東へ進む。2013/01/12

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