内容説明
明治二十五年、和歌山県新宮に生を享けた佐藤春夫は、故郷の自然と人への熱い想いを若き日の詩に詠い、老年に至ってこの生命感迸る少年文学に結実させた。敵味方、智略を尽すわんぱく戦争、薄倖の少女との初恋、大逆事件に向う社会への反逆と覚醒。少年時代を描き浪漫的詩情があふれる傑作長篇。
著者等紹介
佐藤春夫[サトウハルオ]
1892・4・9~1964・5・6。詩人、小説家。和歌山県生まれ。慶大予科中退。中学時代から「明星」「スバル」に短歌を発表。新詩社時代、生涯の詩友・堀口大學と出会う。1917年、「西班牙犬の家」、19年、『田園の憂鬱』等で幻想・耽美的な作家として地位を確立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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