講談社文芸文庫<br> ゴーストバスターズ―冒険小説

電子版価格
¥1,771
  • 電子版あり

講談社文芸文庫
ゴーストバスターズ―冒険小説

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062900836
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

謎のゴーストを探して、命知らずの二人のガンマンがアメリカ横断の旅に出る。新時代を告げる痛快無比な旅小説。時空を超え夢と現を超え疾走する痛快無比なる小説

謎のゴーストを探し求めてアメリカ横断の旅に出るブッチ・キャシディとサンダンス・キッド。そしてBA-SHOとSO-RAもアメリカを旅し、「俳句鉄道888」で、失踪した叔父を探すドン・キホーテの姪と巡り合う。東京の空を飛ぶ「正義の味方」超人マン・タカハシは、ついにゴーストからの呼び出しを受ける……。隠されたゴーストの正体とは? 時空を超え、夢と現を超え、疾走する冒険小説。

奥泉光
小説とは何か。小説はなぜ小説でなければならないのか。小説を書くことが、同時に小説というジャンルの秘密を探求する営みとなる。(略)「ゴーストバスターズ――冒険小説」は、小説というジャンルへの問いの痕跡がはっきりとみてとれる小説である。高橋源一郎はここで、自分が実際に書くことで、小説――とりわけ長編小説の秘密に迫ろうとしている。――<「解説」より>

I アメリカ横断
II 反歌──奥の細道
III アメリカ再横断
IV 俳句鉄道の夜
V 俳句鉄道888
VI わたしの愛したゴジラ
VII ペンギン村に陽は落ちて
VIII 俳句鉄道の夜
IX 冒険
著者から読者へ


高橋 源一郎[タカハシ ゲンイチロウ]
著・文・その他

内容説明

謎のゴーストを探し求めてアメリカ横断の旅に出るブッチ・キャシディとサンダンス・キッド。そしてBA‐SHOとSO‐RAもアメリカを旅し、「俳句鉄道888」で、失踪した叔父を探すドン・キホーテの姪と巡り合う。東京の空を飛ぶ「正義の味方」超人マン・タカハシは、ついにゴーストからの呼び出しを受ける…。隠されたゴーストの正体とは?時空を超え、夢と現を超え、疾走する冒険小説。

著者等紹介

高橋源一郎[タカハシゲンイチロウ]
1951・1・1~。小説家。文芸評論家。広島県生まれ。灘中高校時代、詩・演劇に興味をもつ。横浜国立大学経済学部在学中、学生運動で逮捕され拘置所を体験。以後10年、肉体労働に従事。1981年、『さようなら、ギャングたち』が群像新人長篇小説賞優秀作に選ばれデビュー、吉本隆明に絶賛される。88年、『優雅で感傷的な日本野球』で三島由紀夫賞、2002年、『日本文学盛衰史』で伊藤整文学賞を受賞。言葉、革命、性をテーマに現代文学の前衛として、詩、翻訳、競馬評論など多彩に活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

88
面白かったです。時空も夢も現も超えて疾走する強烈さ。松尾芭蕉とランボーが邂逅し、ペンギン村が陥落し、ゴーストが何者かも分からないという一見すると支離滅裂さがありますが、小説とは何であるかということにただひたすら向き合っている意志と覚悟が伺えました。ギャグのセンスがどう捉えられようと構わない、語らねばならない、その熱さが読み終えたときに哀愁として感じます。「小説」という名の冒険小説を読んでいるような感覚にすらなりますね。結局最後まで分からないことが正解のような気すらします。貴重な読書体験でした。2016/11/18

佐島楓

60
基本的に「よくわからない」のだが、ところどころで顔を出す高橋源一郎らしいリリカルさにどきっとする。読了後、なんだか長大な一篇の散文詩を読んでいたような気持ちになった。2019/07/11

ちぇけら

14
ぼくは惑星の回りを飛ぶ衛星になった気分だ。ゲンイチローさんの小説を読むとこういう気分になる。ゴーストがなにか、明確には語られない。ぼくらはその回りを、ただうろうろとするばかりなのだ。ペンギン村も登場してノスタルジーに浸ることもできる。2018/04/03

はりぎゅら

4
時空を超えて駆け巡る冒険小説。松尾芭蕉とランボーの邂逅。ペンギン村の凋落。「ゴースト」が何者かも分からずに読み進め、気づけば全編を貫く何とも言えない哀愁にノックアウトされていた。濃密な文学体験だった。2014/05/31

esehara shigeo

3
「最初書いているうちにだんだん書けなくなって七年かかった」とか「アメリカを翻訳しようとして出来なかった」という感じで、高橋源一郎はたびたびこの小説を「咽に刺さった魚の小骨」のように語ってる。一読すると、何処か六十年代や七十年代のヒッピーカルチャーの語りの構造(カルロス・カスタネダとかそういう感じ)と似ていて、その辺りが、たぶん本書自体が「ゴーストバスターズ」であり、ここで書かれた「ゴースト」を捉えそこねている、みたいなところがある印象を受けた。面白い、しかし何かが足りない。2019/07/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/477787
  • ご注意事項

最近チェックした商品