出版社内容情報
六十年代の青春を刻して読み継がれる歌文集
零細な豆腐屋を継ぎ病弱な体を酷使しての労働と家族の諍い。どん底の生活から噴き上げるように生れた短歌と散文で綴る歌文集。時代を超えて読まれるロングセラー
松下 竜一[マツシタ リュウイチ]
著・文・その他
内容説明
泥のごとできそこないし豆腐投げ怒れる夜のまだ明けざらん―零細な家業の豆腐屋を継ぎ病弱な体を酷使する労働の日々、青春と呼ぶにはあまりに惨めな生活の中から噴き上げるように歌は生まれた。そして稚ない恋の成就…六〇年代の青春の煌きを刻印し、世代を超えて読み継がれた本書には、生涯、命と暮しを侵す権力に筆と肉体で闘いを挑み続けた作家の揺るぎない「草の根」の在り処が示されている。
目次
冬(書きはじめる;歌のはじめ ほか)
春(蕗のとう;義母のこと ほか)
夏(マツヨイクサ;時事詠 ほか)
秋(夜明け;静かな歩み ほか)
著者等紹介
松下竜一[マツシタリュウイチ]
1937・2・15~2004・6・17。作家、市民運動家。大分県生まれ。病気のため大学進学を諦め家業の豆腐屋を継ぐ。20代半ばより作歌を始め朝日歌壇にしばしば入選。69年、『豆腐屋の四季』を公刊、TVドラマ化されベストセラーになる。70年、豆腐屋廃業。上野英信を知り記録文学に目を開かれる。72年から「環境権」を掲げ豊前火力発電所建設反対運動に取り組み、敗訴するも31年にわたりミニコミ誌「草の根通信」を発行(380号で終刊)、全国の市民運動家に交流の場を提供する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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