講談社現代新書<br> ニッポンの文学

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講談社現代新書
ニッポンの文学

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  • サイズ 新書判/ページ数 328p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062883566
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0295

出版社内容情報

狭義の「文学」と他のジャンル小説を同一平面上におき、その歴史と制度を語ることで、「文学」の聖性を相対化する。批評家・佐々木敦氏による『ニッポンの思想』『ニッポンの音楽』から連なる待望の3冊目。
今回のテーマは「文学」。各主要文芸誌でも精力的にすぐれた論考を発表している著者が、あらためて「日本」の「文学」を解き明かします。

戦後、とりわけ70年代末からの日本の文学シーンにはどのようなことがあり、どのような歴史があるのか。つまり、ニッポンの小説はどのような歴史=物語を持っているのか。前2冊と同じく、80年代(70年代末)から始まるディケイド論で論じていきます。

「文学」と呼ばれている小説と、一般的には「文学」と見なされていない小説とを、全く同等に扱うという視点で日本の小説史をたどり直す試みは、今までなされて来ませんでした。

狭義の「文学」と他のジャンル小説を同一平面上で語ってゆくことで、「芥川賞/直木賞」という制度によって今なお維持されている「文学」の聖性を相対化しようとするのが本書の目的です。

プロローグ 「芥川賞」と「直木賞」
第一章 村上春樹はなぜ「僕」と言うのか?
第二章 「八〇年代」と作家たち
第三章 「英語」から遠く離れて
第四章 かなり偏った「日本ミステリ」の歴史
第五章 さほど偏っていない「日本SF」の歴史
第六章 サブカルチャーと(しての)「文学」
第七章 ポストバブルの「九〇年代」
第八章 「ゼロ年代」─ジャンルの拡散
エピローグ 「文学」はどこにいくのか?
あとがき


佐々木 敦[ササキ アツシ]
著・文・その他

内容説明

「文学」がわかる!「日本」がわかる!新・現代小説史。「文学」の聖性を剥ぎ落とし、SF、ミステリ、ラノベまでを含めた、本当におもしろい小説とは何かを問う。

目次

プロローグ 「芥川賞」と「直木賞」
第1章 村上春樹はなぜ「僕」と言うのか?
第2章 「八〇年代」と作家たち
第3章 「英語」から遠く離れて
第4章 かなり偏った「日本ミステリ」の歴史
第5章 さほど偏っていない「日本SF」の歴史
第6章 サブカルチャーと(しての)「文学」
第7章 ポストバブルの「九〇年代」
第8章 「ゼロ年代」―ジャンルの拡散
エピローグ 「文学」はどこにいくのか?

著者等紹介

佐々木敦[ササキアツシ]
1964年、名古屋市生まれ。批評家。早稲田大学文学学術院教授。文学、映画、音楽など幅広いジャンルで批評活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

78
70年代から10年代の日本の小説、非純文学であるSF、本格ミステリ、ラノベなどを含めた文学史。一番最初に村上春樹から、世間的に人気がある作家作品の総ざらいだ。比重的にエンタメ系が多い。従来では特権的な、純文学を相対化しようという著者の意図がある。論調としてはもう当たり前と思われることばかりだが、後の資料として定番になるだろうと思われる。カタログ的な読み方ももちろんできる。作家の作風など確認できて、読みたくなった作家作品もあった。2017/05/31

かみぶくろ

58
文学・ミステリ・SFのセクショナリズムに粋な横串。2016/03/02

巨峰

54
面白かった。いわゆる「(純)文学」を「本格ミステリ」「SF小説」といったニッチだけど熱狂的なファンがいる大きな文学の一分野のひとつと定義。上も下もない。きっと質がいい小説か否かだと。70年代のW村上のデビューの頃からはじまる、ニッポンの文学の通史としても読める。この新書を読んで新しい作家に手を出そうとは思わないけど(読むものくらいは自分の感性で決めたいから)でも、面白い内容でした。2016/02/22

k5

53
見晴らしがよく、気持ちのいい俯瞰。最近、批評を読むとワンアイデアしかないトートロジーか、あるいはそれっぽいことを書いただけの駄文にしか当たらなかったのだけれど、すごく楽しんで読めました。村上春樹の文体を語るにしても、複数の視点で語ってくれますし、黒井千次と眉村卓を並べて語る、というような匙加減も素晴らしい。メフィスト賞系を熱く語った部分だけ、ほとんど読んでないからきつかったですが、「小説が好き」という言葉に嘘がないのが伝わる、楽しい本でした。2020/06/10

山田太郎

53
なんとなくここんところの流れの再確認ということで、それなりに知ってることばかりのような気もしますが、それはそれとしてちゃんと理解しておくのも大事ですが、年寄りとしてはなかなかなか新しいことにはついていけなくて昔のものばっかり読むのはいけないと思うのですが、無理効かない年だな。2018/01/26

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