講談社現代新書<br> オリーブの罠

電子版価格 ¥412
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講談社現代新書
オリーブの罠

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  • サイズ 新書判/ページ数 261p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062882880
  • NDC分類 051
  • Cコード C0295

出版社内容情報

『オリーブ』とは「モテの戦場」からの解放だった――。熱狂的に愛された少女雑誌の秘密とその時代を分析する。『オリーブ』とは「モテの戦場」からの解放だった――

女子高生時代から『オリーブ』愛読者であり執筆者でもあった著者が、
少女達を夢中にさせ、その人生観にも影響を与えた伝説の雑誌を振り返る。
大人になった今だからわかること――「オリーブの罠」とは何だったのか。

マーガレット酒井先生復活! 「元オリーブ少女&少年の面接時間」全4回を収録

<本書の内容>
序章 『オリーブ』誕生

第一章 オリーブ伝説の始まり
1 一九八三年の大転換 2 ターゲットは女子高生

第二章 リセエンヌ登場
1 オリーブ少女とツッパリ少女 2 リセエンヌ宣言

第三章 『オリーブ』と格差社会
1 付属校カルチャー 2 八〇年代の格差 3 アイコン、栗尾美恵子さん

第四章 『オリーブ』とファッション
1 おしゃれ中毒 2 コスプレおめかし

第五章 オリーブ少女の恋愛能力
1 非モテの源流『アンアン』 2「聖少女」願望 3 オリーブ少女の男女交際

第六章 オリーブ少女の未来=現在
1 『オリーブ』の教え 2 オリーブ少女の職業観 3 オリーブチルドレン

終章 オリーブの罠

序 章 『オリーブ』誕生
  熱狂的に愛された雑誌/『ポパイ増刊』としてスタート/「根は保守的な女子大生」が初期ターゲット/アメリカかぶれだった過去/東京の女子高分類でデビュー/モデルへの憧れ
第一章 オリーブ伝説の始まり
 1 一九八三年の大転換
  妄想で書いた「トキワ松系」/謎の片仮名言葉に憧れた若者/赤文字系雑誌と『オリーブ』/迷える女子大生

第二章 リセエンヌ登場
 1 オリーブ少女とツッパリ少女
  少女であることの価値/ヤンキー臭が充満した世界の中で/少女たちのシモ事情/その後を暗示する結婚特集

第三章 『オリーブ』と格差社会
 1 付属校カルチャー
  日本の少女の戦後が終わった/街角スナップで始めた「素人の活用」/秋元康と『オリーブ』が気づいたこと/時間とお金に余裕のある高校生/「リセエンヌと付属校生」の矛盾

第四章 『オリーブ』とファッション
 1 おしゃれ中毒
  熱く真剣なファッション誌だった/「ガーリー」「かわいい」は自明ゆえ/「モテ益」に反旗をひるがえす/モード系ファッションと少女/全方位的におしゃれな女の子/「おしゃれピクニック」を決行

第五章 オリーブ少女の恋愛能力
 1 非モテの源流『アンアン』
  「モテたい」男性誌と「モテに執着しない」女性誌/『平凡パンチ女性版』から『an・an ELLE JAPON』/『アンアン』におけるリセエンヌ/「ニュートラ」に動揺した『アンアン』/モテと非モテの間で迷走/雌伏の時を経て復活した「リセエンヌ」

第六章 オリーブ少女の未来=現在
 1 『オリーブ』の教え
  ファッション業界への憧れ/「真面目に努力」の時代/『オリーブ』の変質/恋愛も自分磨きの手段/原発記事も扱っていた!/少女達を誘導しようとした方向

終 章 オリーブの罠
  長老感とともに引退/面白かった付属校カルチャー時代/時期と居住地で異なる「オリーブ愛」/郊外&ナチュラル路線の渋谷系時代/「センス」という新しい評価基準/異性獲得のための闘い/戦場からの敵前逃亡/“ディスカバー・オリーブ”の気運/少女達を解放してくれた雑誌


酒井 順子[サカイ ジュンコ]
著・文・その他

内容説明

『オリーブ』とは「モテの戦場」からの解放だった。熱狂的に愛された少女雑誌の秘密とその時代。女子高生時代から『オリーブ』愛読者であり執筆者でもあった著者が、少女達を夢中にさせ、その人生観にも影響を与えた伝説の雑誌を振り返る。大人になった今だからわかること―「オリーブの罠」とは何だったのか。マーガレット酒井先生復活!「元オリーブ少女&少年の面接時間」全4回を収録。

目次

序章 『オリーブ』誕生
第1章 オリーブ伝説の始まり
第2章 リセエンヌ登場
第3章 『オリーブ』と格差社会
第4章 『オリーブ』とファッション
第5章 オリーブ少女の恋愛能力
第6章 オリーブ少女の未来=現在
終章 オリーブの罠

著者等紹介

酒井順子[サカイジュンコ]
エッセイスト。1966年東京都生まれ。立教大学卒業。2004年『負け犬の遠吠え』(講談社)で講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

338
『ユーミンの罪』の姉妹篇とでもいうべきもの。1982年に創刊され、2003年に幕を閉じた「オリーブ」。それは'80年代から'90年代を疾走していった。本書は雑誌「オリーブ」を軸に展開されるAnthropologieである。著者の酒井順子さんは、この雑誌の熱烈な読者であると同時に、ライターでもあった。自分の過去を見つめつつ、そしてまた他紙との比較や差異化を分析しつつ、究極的にはあの頃の時代性を見事に彷彿とさせる好著である。私はもちろん「オリーブ」の読者ではなかったが、今改めて「オリーブ」の路線を支持したい。2017/12/06

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

59
雑誌『オリーブ』の創刊からの歴史、酒井さんの分析能力が冴えます。さすが、マーガレット酒井!雑誌を見て、かわいい……と、うっとりとしていたけれど、真似してみようと思ったことは一度もなかったなぁ……。2017/02/22

Piichan

59
いまのようなインターネットがなかった時代、名門私立大学の付属高校生徒のカルチャーといった先進的な価値観を日本全国に送り届けてきたオリーブの功績は計り知れないと思いました。インターネットが大衆化したいま、雑誌がなくても日本全国で情報を共有できるようになりましたが、先進的な価値観の提供という点においては編集者という目利きがいる雑誌には劣るような気がします。2015/11/28

エドワード

50
ネットのある今とは違い、雑誌が唯一の情報手段だった頃、それこそ発売日が待ち遠しかった。80年代、東京。オリーブ、アンアン、マガジンハウスの雑誌はポパイ少年の私にも十分面白かった。JJは全くダメ。その違いは<男性に媚びない>ポリシーにあった、というのは鋭い指摘だ。でもそれは<罠>ではないよ。「あの頃、私たちは<ここではないどこか>に憧れていた。」という酒井さんの文章に共感する。ひたすら前を向いて生きていけた時代。成熟し、憧れるものが無くなった21世紀の日本に生きる若者は気の毒だ、というのは逆説過ぎるかな。2015/04/17

りえこ

43
オリーブ、よく読んでたなぁ。オリーブの罠、とっても面白かったです。知らなかった事に懐かしいと思い出す事で盛り沢山でした。母校が出てきて嬉しかった。2016/01/21

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