出版社内容情報
「反日」の実態を探っていくと、社会の歪み、共産党内の動揺、既得権益層の対立など様々な問題が噴き出してきた。深層をレポート。
2012年の日本政府による尖閣諸島国有化に始まる、日中関係の悪化。
それは1972年の国交正常化以来最悪といわれるもので、いまでもその余波はおさまっていない。
では、なぜ過去に例がないほどに中国で「反日」の嵐が吹き荒れたのか?
抗日から生まれた国家という、共産中国の源流もさることながら、
その背景には1950年代の大躍進、60年代の文化大革命など、
共産党政権下で崩壊が進んだ社会道徳、
1980年代の開放政策以降拡大してきた社会の歪み、
共産党内の動揺、既得権益層内部での権力闘争の対立など、
中国社会で現在進行するさまざまな動乱要因があった。
ベテラン特派員が、丹念な取材からその深層を明らかにする。
「反日」を知るために欠かせない一冊。
【著者紹介】
加藤隆則(かとう たかのり)
1962年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。1986~87年、北京で語学留学。88年、読売新聞入社。東京本社社会部で司法・皇室を担当。2005年7月から11年3月まで上海支局長。11年6月から読売新聞中国総局長。著書に『中国社会の見えない掟──潜規則とは何か』 (講談社現代新書)」、共著に『日中の壁』(築地書館)、『中国環境報告』(日中出版)など。
内容説明
「反日」の背後にある国家の動揺。丹念な取材から浮かび上がってきた現代中国の最深部。
目次
第1章 愛国は最高の徳目である
第2章 愛国主義と民主化のせめぎあい
第3章 日の丸強奪事件は終わっていない
第4章 毛沢東崇拝と薄煕来事件
第5章 太子党・習近平が率いる強国路線
第6章 破られた「愛」のプラカード
第7章 憎しみを増す戦争記念館
第8章 苦悩する南京からの道
第9章 政治的武器に転じる経済
第10章 「反日」「反中」を乗り越えて
著者等紹介
加藤隆則[カトウタカノリ]
1962年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。1986~87年、北京で語学留学。88年、読売新聞入社。東京本社社会部で司法、皇室を担当。2005年7月から11年3月まで上海支局長。11年6月から読売新聞中国総局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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