講談社現代新書<br> 野生哲学―アメリカ・インディアンに学ぶ

電子版価格
¥825
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

講談社現代新書
野生哲学―アメリカ・インディアンに学ぶ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 248p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062881074
  • NDC分類 389.53
  • Cコード C0295

出版社内容情報

異色のタッグが描き出す、神聖なる大地で生きる人々の豊穣な世界観。 アメリカ・インディアンの「智恵」に学べ!アメリカ・インディアンの豊かで普遍的な宇宙観を読売文学賞(随筆・紀行賞)の管啓次郎が生き生きと描く。さらに創世神話をもとにした、鬼才・小池桂一の書き下ろし漫画も収録!
私たち人間が、この地球の上で生きていくとはどういうことか。
「アメリカ・インディアンの社会では、一般に子供は非常に大切にされる。世代を超えて、太陽の照覧のもとにこの地上での人生を歩んでゆく共同体の、これからの担い手として。子供は成長とともに大きな責任を負うだろう。だったらその子に、いま大人である者たちが大きな責任を負うのも当然だ。祖母とオバたちのこの祈りとともに、太陽の道を歩みはじめた子供が、土地に住みこみ、土地に正当な感謝をささげながら生きてきた人々の、明日を担う。太陽に迎えられ、太陽にみちびかれ、太陽をめざしながら、子は成長してゆくだろう。そしてかれらの土地から遠く、ここ、われわれの島われわれの土地に暮らすわれわれも、はじまりにおいては、そのような者だったはずなのだ」──本文より

第1章 大地のすべては神聖
第2章 「土地」とは何か
第3章 動物とは何か
第4章 植物とは何か
第5章 太陽とは何か
(書き下ろし漫画)ナバホの創世神話 太陽の男と大地の女


管 啓次郎[スガ ケイジロウ]
著・文・その他

小池 桂一[コイケ ケイイチ]
著・文・その他

目次

第1章 大地のすべては神聖
第2章 「土地」とは何か
第3章 動物とは何か
第4章 植物とは何か
第5章 太陽とは何か
ナバホの創世神話 太陽の男と大地の女

著者等紹介

管啓次郎[スガケイジロウ]
1958年生まれ。詩人、比較文学者。ワシントン大学(シアトル)博士論文提出資格取得。現在、明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系教授。著書に『斜線の旅』(インスクリプト、第六十二回読売文学賞)など

小池桂一[コイケケイイチ]
1960年生まれ。漫画家。1976年、デビュー作「ウラシマ」で第十二回手塚賞受賞(当時史上最年少)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よこしま

29
父なる太陽。母なる大地。◆「中学生からの大学講座」シリーズで執筆された管さんのインディアンの魅力をもう少し掘り下げて、読んでみました。◆発達しすぎて飽和状態な“資本主義”に対し、中学生の時から疑問を持っていましたが、行き着いたところがインディアンだったとは。◆この世界まででなくても、同シリーズのオーラスで西谷さんが農業に戻るべきと述べていた旨、著書の内容からは離れますが遠からずかなと。◆自然に対し敬い、動植物らと共生する彼らの哲学は見習う箇所は多いです。◆“生きる”と“儲ける”とでは大きく違います。2015/05/13

mitei

23
マンガで神話の部分の大半がよく分かった。日本の神話も太陽が密接に関わっているし、太陽というのは重要なものだということが分かる。2011/07/19

たくのみ

11
「インディアン嘘つかない」で育った世代としては、やっぱりアメリカインディアンなのだ。侵略の事実を忘れないための名称の復活。ジャクソンの裏切りをはじめとする、インディアン迫害の歴史、そして、バッファロー女、ハクトウワシ、太陽と月、豊かな神話と文化。勇敢なナバホ族の創世神話がスゴイ。西洋文明の侵略も、彼らの歴史の一コマ(マンガでは2コマ)でしかないのだ。2016/06/02

スミス市松

10
この著者の最良の書とは言い難い。繰り返し述べられる現代物質社会との二項対立に些か辟易もすれば、内容はアメリカ・インディアンの各エピソードを交えつつ彼らに広く認識される自然観の紹介にとどまっており、取り上げられる部族も恣意的で、移住型(ナバホ、アパッチ)や定住型(プエブロ系)の差異などといった概論的知見を得ることはできない。むしろ彼が書こうとしたのは「土地の倫理」であり、土着の人々がどのようにしてその場所に応えてきたか、そして彼らの生き方を外部の人間がいかに哲学として学び取ることができるかということである。2018/08/28

ハチアカデミー

9
C アメリカ・インディアンの自然観の諸相と、その奥深さを考察した書。「土地」を機軸に、現代の日本人が失った自然への敬意や、自然の中で生きるという感覚を呼びもどさんとの試み。が、あまりにも二項対立すぎて、アメリカン・インディアンの各部族による差異や、逆に西洋化されている文明国の差異が見えてこない。それでも、タイトル通り、野生の中にいきる人々の哲学を知る手引きとしては良書か。後半に挿入された小池氏の漫画もビジュアルに神話を読むことができ楽しめはするが、一冊にまとめる意義は感じなかった。たぶん版元の意向だろう。2012/08/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/3102973
  • ご注意事項