内容説明
女性がハッピーな国は子どもも増える!?その真相を歴史的背景から解き明かす。
目次
第1章 フランス人は「セックスレス知らず」か?
第2章 「恋愛大国」だから子どもが増える?
第3章 フランスにはなぜ専業主婦がいないのか?
第4章 婚外子が多いと子どもは増えるのか?
第5章 フランス人たちはなぜカップルになれるのか?
第6章 フランスは少子化対策に成功したのか?
終章 フランスから何が学べるのか
著者等紹介
中島さおり[ナカジマサオリ]
翻訳家・エッセイスト。1961年東京生まれ。早稲田大学、学習院大学大学院を経て渡仏。現在はパリ近郊で暮らす。2006年、『パリの女は産んでいる―『恋愛大国フランス』に子供が増えた理由』(ポプラ社)で、第五四回日本エッセイスト・クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yukiko
10
面白い本だった。日本人のフランス異文化体験を歴史的社会的に読み解く、大掛かりなエッセイだと思う。 フランスの女性は、脚の露出はあんまりないのに、胸や背中の露出は大きい、なぜ? 女性なら感じる疑問から出発して、フランスのカップルでいなければという社会的圧力など、フランスで感じる違和感が、分析されて行く。 2024/07/10
喪中の雨巫女。
10
フランスは、結婚というシステムを無理に強要しないのがいいのかも、2011/03/07
ろべると
7
フランスで子どもが増えているのは何故か?色っぽいカップルが多いとかも少しはあるのかも知れないが、著者も言うようにそれは日本人が真似できるものではない。やはり社会のシステムが、人々がより自由にそれぞれの生き方を選択できるようになっているからではないか。特に女性が子どもを育てながら社会活動もできる、そのために3歳から教育機関に預けられる、男性の育児参加は当然として、そうした社会であれば、子どもを持ちたいと思う人が産むのは自然なことだろう。日本もだいぶ改善されてはきたが、政治がなすべきことはまだまだ多いだろう。2022/10/12
akinbo511
7
日本で言われている、フランスで出生率が高くなった理由とは少し違う事情があるみたいです。フランスの恋愛(不倫?)の歴史や、福祉、税法の変遷などに絡めて、女性の置かれている立場を19世紀あたりから見渡していて、知らなかったことばかりで興味深かったです。ただ、少し難しかった。 2015/10/31
amamori
7
つくづく日本社会って ゆがんでるなあと溜息。女性が「家庭に入る」なんて言葉はフランスにはなさそう。出産しても「母親」という役割にのみ閉じ込められるわけではなく 気楽に子供がつくれる、離婚が簡単だから かえってカップルがふえる、などなど 日本の保守オヤジ的発想からすると逆説的な結果。「母親」を表では礼賛しつつ裏では多大な犠牲を強いる母性神話こそが やっぱり日本の少子化の主因ではないのだろうか。2011/02/07