内容説明
小選挙区世代の台頭、蔓延する世論調査中毒、政権を放り出す宰相が続出するワケ…“権力のかたち”が変わった。
目次
序章 見えない権力のかたち
第1章 真夏の雪崩2006年
第2章 勝ち馬に乗る派閥2007年
第3章 派閥連合政党の終焉
第4章 小選挙区世代の台頭
第5章 支持率至上主義の陥穽
第6章 世論調査病を超えて
終章 勝敗は告示前に決まっていた2008年
著者等紹介
柿崎明二[カキザキメイジ]
1961年、秋田県生まれ。早稲田大学文学部卒。毎日新聞社を経て、共同通信社。政治部で首相官邸、自民、民主、社民各党、旧厚生省、外務省を担当。現在、共同通信社政治部次長兼編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mitei
283
まだ民主党が政権を取る前の頃で、自民党の総理が派閥の力が弱まりながらもいろんなプロセスで決まる過程がよくわかった。2017/04/20
kinupon
78
そうなのか・・首相っていうのはこうして決まっていくんですね。我々の知らない世界ですね。2016/07/31
中将(予備役)
2
十年ほど前の、派閥が弱まり世論調査の値が気にされる様になった与党自民党の動きを描く。引退した人と桜田前大臣の様な今も名前を見る人と両方が登場する。2019/04/16
Humbaba
2
一昔前まで、政治というのは派閥と密接に結びついていた。無論、今日でも派閥の影響がないわけではない。それどころか、充分に幅を利かせているとも言える。しかし、派閥の支持を無視することも、不可能ではなくなってきている。政治家が自分の判断を自分自身で行う、というのは当たり前のようだが、その当たり前が行えるようになってきたのはそう昔のことではない。2013/06/19
cronoq
2
以前の自民党では、派閥の力学により首相が選ばれていた。しかし、安部・福田・麻生の3総裁の選出では、明らかに派閥よりも、誰ならば選挙で票を獲得できるか、それが重視されていたという。この変化を引き起こした直接的な原因は小選挙区制度の導入。いまや、マスコミの世論調査が、首相を決める主要因になりつつあるとのこと。共同通信の方が著者なので、正直あまり期待していなかったのだが、切り口も斬新で面白い本だった。やはり、先入観はよくない。RDD調査の信用性について論じてあれば100点だったかな。2010/10/17
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