空へのぼる

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  • サイズ B6判/ページ数 202p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062832243
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

わたしも、まわりのみんなも、だれもが自分の力をめいっぱいつかって生まれてきた。その事実が胸を打つ、ふたりの姉妹の物語。いっそ、サイボーグだったらよかったのに。
小学五年生の乙葉は、木から落ちて骨折し、ボルトが埋めこまれた肩を、サイボーグみたいで案外気に入っている。サイボーグならば、傷ついたり、いらいらしたりしなくてすむから――。
乙葉は、線路脇の古家で、女ばかり――おばあちゃんと15歳年の離れた姉ちゃん・桐子、そしてメスねこのじゃらし――で暮らしている。
気の強い桐子は女庭師。巨木を切り倒す「空師」の軍二と付き合っている。
学校の「いのちの授業」に感動しながらも、自分の誕生にわだかまりを持つ乙葉と、予期せぬ妊娠に戸惑う桐子。
11年前、両親に棄てられたふたりは、それぞれにかかえる思いを、どう変化させていくのか。
わたしも、まわりのみんなも、だれもが自分の力をめいっぱいつかって生まれてきた――。
その事実が胸を打つ、ふたりの姉妹の物語。

八束 澄子[ヤツカ スミコ]
著・文・その他

内容説明

ただ産んでもらったんじゃない。だれもが、自分の力をつかって生まれてきたんだ。姉・桐子の妊娠を通して、小5の乙葉が感じた“真実”が胸をうつ、ふたりの姉妹の物語。

著者等紹介

八束澄子[ヤツカスミコ]
広島県因島生まれ。岡山県倉敷市で暮らす。児童文学作家。日本児童文学者協会会員。「季節風」「松ぼっくり」同人。『青春航路ふぇにっくす丸』(文溪堂)で日本児童文学者協会賞、『わたしの、好きな人』(講談社)で野間児童文芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

54
命の尊さ。選び、選ばれ・・・、家族。不安と安心の繰り返しの中から育まれる「心根」。桐子・乙葉姉妹の心の揺れ、特に、宿った不安の経緯と不安への気づき、そしてほぐされていく不安。これらの過程の1つ1つが、本題の意味かと推察。支え、支えられる関係が温かい。痛みを知る分だけ、他者に優しくなる。桐子が乙葉を抱きしめる場面は流石にぐっとくる。梢か・・・、これまた元気に育って欲しいという庭師と空師の想いが込められてるなぁ。2016/08/31

はる

46
命の大切さを描いた児童書。少5の妹と庭師の姉の物語。少し詰め込みすぎた感じだが、姉妹の暖かな結びつきと、姉と恋人とのやり取りがほのぼのとしてとてもいい。最後は爽やか。2014/02/12

ゆみねこ

40
命の素晴らしさを実感できる良作。泣けて泣けて。。15歳の桐子と生後7か月の乙葉は両親に捨てられ、大叔母に育てられる。庭師になった姉桐子と、空師軍二の無器用で真っ直ぐな恋、老いて行く大おばへの思い、命の授業を受け自分が今生きている意味を受け止める乙葉。これは沢山の人に読んでもらいたい本だ。特に小学校高学年から中学生くらいのみなさんと、そのお母さんの年代の方にお勧め。もちろん男性にも!2013/05/19

ぶんこ

39
桐子15歳、乙葉7ヶ月で両親に置き去りにされ、祖母の妹という遠い身内に引きとられました。 乙葉は小学5年生となり、「いのちの授業」を通して、自分が産まれてきた神秘を知り、自分や他人にも優しくなっていきます。 講師となった助産師さんが、実に素晴らしい。 この歳頃で、こういった授業を受ける素晴らしさが伝わってきました。 姉桐子も、自分の出産を経験して、両親へのわだかまりがとけていきます。 読んでいて、気持ちがシ〜ンとしてきて、自分自身が愛しくなってきました。2014/09/14

tokotoko

27
とても明るく、カラッとした作風。「命」がテーマの児童書。登場人物の年代がさまざまなので、読む人が自分と近いものを感じる人物が、きっと1人は見つかると思う。ただ、登場人物のみなさん、とってもお元気です!だから、私はそーっとのぞかせてもらった感じで読み終えた。心に残ったのは、木についての記述部分。登場人物の職業が、木に関わる仕事だったこともあり、木に注がれる作者のあたたかくて優しい気持ちが、文章から伝わってきた。。。だから、私の「木を見る目」も変わりそうです。木をもっと大切に思えそうです。2013/07/20

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