内容説明
水辺に落ちたどんぐりが、森の王者、オークの大木となっていく―。そしてそこにともに暮らす、さまざまな命の300年近くにおよぶ、ものがたり。
著者等紹介
メイビー,リチャード[メイビー,リチャード][Mabey,Richard]
1941年生まれ。英国の著名なナチュラリストで、作家。自然と田園地帯での生活をこよなく愛し、書籍や雑誌の執筆にとどまらず、自然科学番組のキャスターなども務めている。著書多数
ロバーツ,クレア[ロバーツ,クレア][Roberts,Clare]
イラストレーター。自然への愛情に満ちた、細密で美しいイラストを描くことで定評がある。旅を好み、世界各地の野生生物を描きつづける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やすらぎ
168
水辺のオーク、この物語の主人公は恵まれいたという。今から数百年も前のまだ寒い朝、未だ眠り続けるどんぐりもいるのに、一羽のカケスが素敵な場所へ運んでくれたのだから。ゆっくりと地中深くに根を広げ、突然の悲劇にも2本のひこばえは育っていく。ときが過ぎて親木になる頃、森の生きものに恵みを与え棲家となる。辺りに芽生えた仲間たちは十年もすればまた伐られ材木という名に変わるが、自然は永遠にうつろう。実りが終われば、寒さが過ぎれば、雪どけの大地に照らされた切株には美しい木目模様とともに新しい生命が輝いている。森のゆくえ。2023/01/28
Cinejazz
9
森のオーク(ブナ科の落葉樹)の一生と、その仲間(生き物)たちの300年ちかい物語が語られる癒しの絵本。 森のそばの川辺で、ドングリから自然に目を出し、小さな双葉を開かせた<水辺のオーク>。すくすくと伸びて木となり、小さな森となって、運良く120年を迎えるころには100種類を超える生き物たちが<水辺のオーク>を棲家とした。 森の親木<水辺のオ-ク>から命を受け継いだ子や孫を見守る森の仲間たちも(苔や茸、虫たち、キツツキ、ウサギ、フクロウなど)、森のゆくえを、命のゆくえを、見守っている・・・。2022/03/17
魚京童!
8
なんでヒトは100年なんだろうね。2016/02/05
Maiラピ
8
オークの一生を通し描かれる生命の交響曲。 カケスにくわえられて、水辺に落ちたどんぐりが、オークの大木になっていく姿と、 そこに住む虫や鳥、動物たちとの暮らしを描く300年の物語。 絵が美しく、文は詩のようです。どっちかっていうと大人向きかも。手元に置いておきたい絵本。 2011/04/20
クドアンヌ
3
1本のオークの木の一生。約300年。とても長いと思うけど、それは人間の感覚なのだろう。オークがよくてトウヒが悪いわけじゃないけど、早く育って早く売れるという理由だけでトウヒを選ぶのがなんだか悲しい終わり方だった。原生林がなくなっていく理由ってこういうことなのだろうな。2023/05/17
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- 和書
- 月のない夜に 徳間文庫




