内容説明
画家が「無人島に持っていく一冊」と公言してはばからない森鴎外訳の『即興詩人』。童話作家アンデルセンの自伝的名作を、百年前に日本に紹介した鴎外の雅文体の美しさに魅せられ、波乱万丈のラヴ・ストーリーに胸躍らせて、物語の舞台のイタリア各地を巡った紀行画文集。“声に出して読みたい”原文をたっぷりと引用しながら、ローマから始まる『即興詩人』のストーリーと、画家の紀行文と美しいスケッチと。一冊で3回楽しめる本。
目次
わが最初の境界―わたしの生い立ちのこと
隧道、ちご―地下に隠された墓地で迷うこと。聖歌隊に入ったこと
美小鬟、即興詩人―美しい少女。はじめての即興の詩
花祭―ジェンツァーノの花祭り、悲しいできごと
蹇丐―スペイン階段の王、ペッポの伯父
露宿、わかれ―野宿。そしてローマとの別れ
曠野―カンパーニャの荒野
水牛―奇跡的な出会い
みたち―ボルゲーゼの館
学校、えせ詩人、露肆―新しい学校。にせもの詩人。本を売る露店〔ほか〕
著者等紹介
安野光雅[アンノミツマサ]
1926年、島根県津和野に生まれる。山口師範学校研究科修了後、約10年間小学校で教鞭をとる。1968年、『ふしぎなえ』で絵本作家としてデビュー。その後は、画家、装丁家、エッセイストとして幅広く活躍。欧米でもANNO(アノー)の名で広く知られている。国際アンデルセン賞画家賞、ボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞、講談社出版文化賞、菊池寛賞、紫綬褒章など内外の受賞・受賞多数。2001年春、故郷に「安野光雅美術館」が開館(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
tieckP(ティークP)
喪中の雨巫女。
しーまま