内容説明
強さを競い合うサラブレッドは美しい。しかし、その裏側の人間同士の争いは醜悪きわまりない。ファンにカネを使わせて懐を肥やしたいJRA、カネのためにヤクザと組む馬主、JRAをも凌駕する権力を武器に暴走する社台グループ、裏取引で上前を撥ねる調教師、JRAから法外な制作料をせしめるフジテレビ…。競馬が発足して以来絶えることのない多種多様な争いの全貌を、業界の裏側を知り尽くした著者が徹底追及。
目次
第1章 JRAvs.馬主
第2章 社台vs.日高
第3章 個人馬主vs.クラブ馬主
第4章 美浦vs.栗東
第5章 マスコミ対決
第6章 中央vs.地方
第7章 ファンvs.JRA
著者等紹介
渡辺敬一郎[ワタナベケイイチロウ]
1936年、千葉県に生まれる。早稲田大学文学部を中退。競馬評論家・大川慶次郎氏に師事し、競馬専門誌「ダービーニュース」編集長を務める。1966年に退社し、執筆活動を開始。日本推理作家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tomomi Yazaki
20
JRAの売り上げは三兆円を超える。その4%がいわゆる賞金で、一千億円以上。この途方もない金を200人余りの馬主奪い合う。それが高いのか安いのか、他国の馬主とも比較しています。なんにしてもお金、お金、お金。種牡馬のシンジケートもお金がかかる。だから思惑が外れると損害は甚大。サンデーサイレンスが種牡馬になり、毎年リーディングアイヤーであり続けたため、どんなに優秀な種牡馬も太刀打ちできず、割を食った感じ。でもそのお金って、競馬ファンが負け続けながらも投票しているからなのです。プレミアム5%って、少なすぎます! 2023/02/08
桜井青洲
3
文章が読みにくいのが印象強い。胴元が潤うのがギャンブルというもので、美味しい思いをしているのは当然でそれを覚悟の上で客は楽しむものですよね。JRAと馬主の話よりも吉田一族の話はここまでも日本の競馬史に大きな影響を与えていることを詳しく知らずにいたので楽しめました。この本から10年経過した今のやや勢いの戻る競馬界の姿も読んでみたい。2017/02/21
つけ麺部長
2
日本競馬の歴史の歴史の勉強になりました。今まで知らなかったことが多かったことがわかりました! 10年前の本なので、今はどうなっているのだろうと競馬界の推移が気になりました。2018/05/09
minu tanu
1
「蘊蓄上手の馬券下手」が好む10年くらい前の競馬ネタ本ですが、WIN5や地方競馬の再生についての提言は的を射ています。2025/05/11
無謀庵
1
抗争というか、金銭の流れからくる力関係の話とか、競馬新聞の大まかな盛衰史とか。そうなのかー、という話も多いけれど、春木競馬の話くらい出てくるかと思って読んだから、もっとヤバい話を期待してたかな。2013/11/03