内容説明
フランス革命で民衆の手に斃れた王妃マリー・アントワネットの物語は、いつの時代も人を魅了する。著者が丹念に読み込んだ史料により、彼女とスウェーデン貴族フェルセンとのすべてがあきらかに!ヴェルサイユで出会ったふたりは、歴史の荒波に負けず支えあい、アントワネットの死後もフェルセンはその思慕ゆえに苛酷な人生に耐えた。生涯をかけた恋愛のゆるぎない美しさを描いた渾身のノンフィクション。
目次
プロローグ ヴェルサイユの若者たち
第1章 大人への階段
第2章 運命の日々
第3章 永遠の別れ・愛の証明
第4章 「王妃と寝た男」揶揄と嘲笑
第5章 悲劇の最期へ
著者等紹介
川島ルミ子[カワシマルミコ]
東京都に生まれる。ソルボンヌ大学、エコール・ド・ルーブルで学び、西洋美術史、歴史、文化を中心とした執筆、日仏の芸術家の紹介や、テレビ、雑誌の製作・取材などで活躍している。フランス・ナポレオン史学会会員。フランス芸術記者組合員。ファム・フォロム(フランスで活躍する女性の会)会員。パリ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鈴
19
小説風かと思っていたらドキュメンタリー風。フェルセンの遺した日記などを参考にしているためフェルセン目線が多く、今まで読んだマリー・アントワネットの本とは違って新鮮で面白かった。マリー・アントワネットが亡くなったあとのフェルセンの話も読むのは初めてだったので興味深かった。違う時代の違う立場の二人であったら幸せになれたのか。それとも、逆境であったからこそ深く結ばれていたのか。凛としたマリー・アントワネットの姿に、また彼女のことが好きになった。2015/02/05
みんみん
4
さらっと読める本。ツヴァイクのマリーアントワネットを読んだ後なので、知ってることも多かった。フェルゼンの最期が残酷。王妃が亡くなっても続いていく彼の人生ですが、残された者の辛さを感じました。2012/11/09
kei
2
想像以上に面白かったです。日本語で読むことが出来る書籍の中で言えば、フェルゼンの生涯について最も詳しく書いてある本だと思います。タイトルにマリー・アントワネットの名前が入っていますが、彼女は主要な脇役であり、主人公はフェルゼンです。ベルばらでフェルゼンが登場しなかった期間、彼がどこで何をしていたか?その空白を埋めてくれます。ベルばらファンなら、大いに満足できるはず!逆にアントワネットの文献を読みたい人には物足りないかもしれません。初めてフェルゼンの筆跡を見ましたかが、この上なく流麗で整った文字でした。 2012/03/10
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