内容説明
関東軍参謀、満州事変の主導者は、なぜ、戦争放棄を唱えたか!?「法華経と世界統一」の思想を解明する。
目次
第1章 真理と正義と世界統一
第2章 戦争と仏教
第3章 最終戦争論
第4章 王道と戦争放棄
著者等紹介
藤村安芸子[フジムラアキコ]
1971年、神奈川県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(文学)。専攻は、倫理学、日本倫理思想史。駿河台大学現代文化学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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denz
5
定住することなく日本国内を、中国を、西欧諸国を旅し続けた故郷喪失者としての石原が目指したものは、他者とのつながりであった。それは漢口赴任時での新婚の妻にあてられた手紙にも見られるし、離れた者同士が結びつく仏教の法、戦争という直接相手を殺すという行為にもつながる。また、中央アジアに発した人類の文明が、東西に別れ、日本とアメリカという東西の代表者が航空戦と破滅的な破壊力をもつ新兵器によって短期決戦をするという発想もつながりを求めた結果であった。彼の思想は、都市化の中で孤立化する人々を慰安する一つの形であった。2013/11/04
野原燐
1
どうでしょうかねえ。「ひとつの偽国家を作り上げるという最大の犯罪をおこなった」石原に対し、あまりにも意外なアプローチ。戦争を論じないのがわたしの思想的アプローチの仕方だと著者は考えているのだろうが、それはやはり駄目だろう。2008/05/20
zikisuzuki
0
特異な頭脳と野心を持った石原莞爾について、当時の知識人は変人だが私心のない人と評価している。そんな彼の内面部分について良く考察された内容。人と人との隙間を埋めること、そこに常に失望しそれを埋め合わせていくもの、日蓮宗、天皇陛下、妻との絶対的な愛。 2017/05/13
東隆斎洒落
0
(08.03.27 読了) 太平洋戦争につながっていく政局と宗教との関わりを垣間見た。 仕事も生活も、信念・軸のブレない生き方をしていきたい。2008/03/27
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