出版社内容情報
リーダーの隠し金を追う外科医の前に次々と現れるセルビアの殺戮者たち。誰が味方で誰が敵なのか。MWA賞受賞後第1作!リーダーの隠し金を追う外科医の前に次々と現れるセルビアの殺戮者たち。誰が味方で誰が敵なのか。
MWA賞受賞後第1作!
ロバート・ゴダード[ロバート ゴダード]
著・文・その他
北田 絵里子[キタダ エリコ]
翻訳
内容説明
リーダーの元情婦、民兵組織の元側近、捜査官。会計係を探しているのは、ハモンドだけではなかった。何人もの復讐心といくつもの強欲がからみあい、行く先々で死が累々と積み上げられていく。隠し財産はどこにあるのか。戦争の爪痕生々しく、動乱が続く地帯で正義は貫きとおせるのか。ノンストップ・スリラー。
著者等紹介
ゴダード,ロバート[ゴダード,ロバート] [Goddard,Robert]
1954年英国ハンプシャー生まれ。ケンブリッジ大学で歴史を学ぶ。公務員生活を経て、’86年のデビュー作『千尋の闇』が絶賛され、以後、作品を次々と世に問うベストセラー作家に。『隠し絵の囚人』(講談社文庫)でMWA賞ペーパーバック部門最優秀賞を受賞
北田絵里子[キタダエリコ]
1969年生まれ。関西学院大学文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
47
報復の連鎖。故に誰も幸福を得ることがなかった印象。意味深な終わり方も、エドワード罪への償いかもしれない。唯一の救いは、ジネタが願いを果たせたこと。一方、怒涛の展開の中、ベオグラードからの脱出が意外に拍子抜け。ブランコは、蛇のような執拗さが滲み出てたけどなぁ。加えて、義兄ビルへの吐露を含めた関係性がどうにもしっくりこない。どうせなら、娘アリスへ直接吐露する方が、償い深さを感じる気がする。とはいえ、テンポも良く、あっという間に読破。2016/10/17
み
21
旧ユーゴスラビアの紛争を全く理解してないことに気が付きました(^^;そう前のことでもないのに。内容は重たいテーマなのに、軽く読めちゃうのが、ちと残念なり。2023/05/14
真理そら
21
「ノンストップ・スリラー」って…ゴダードにそんなの求めてないし…と思っていたが、それほどノンストップでもスリラーでもなかった。平凡な男が巻き込まれてひどい経験をするというゴダードらしい作品。外科医・ハモンドが命を救った相手がセルビアの民兵組織のリーダーで、ジェノサイドや民族浄化の主犯?として裁かれることになる。ボスニア紛争という大きな問題と、家族の問題という個人的な問題が交錯しながら話が進んでいく。ハモンドが、他の男に走った妻とその相手、妻の兄にそこまで負い目を感じる必要があるのかという疑問が残る。2018/08/12
ミッキー・ダック
16
自分を守るために、戦争犯罪者たちに加担し始めた外科医ハモンドだったが、いくつものリスクの大きい苦しい選択の過程で、加担することの罪の意識に目覚め、さらには積極的に彼らと闘うことに姿勢が変化する。それによりハモンドへの感情移入は強くなり、何度も押し寄せる危機にハラハラさせられる。アルコ、ジネタ、ヴィダーという陰のある人物達に絡んだ物語がそれぞれに展開し衝撃的な結末を迎える。繰り返されるドンデン返しに小気味よく翻弄される。サスペンスとして優れているだけでなく、民族浄化の犯罪に対する著者の怒りが伝わってくる。 2014/07/31
Richard Thornburg
8
感想:★★★★ 下巻もほぼ一気読み。 相変わらず騙されやすく、ちょっとダメっぽい印象のある主人公です。 しかし、よくもまああれだけの危機に遭遇するもんだと思うと同時に、逃げられない試練を乗り越えたもんだと感心しました。 下巻に入ってからも状況は二転三転し、読んでる私も見事に担がれた感じ(笑) ラストに近づくにつれて、少し主人公も救われた感が見えてきましたが、最期にまた落とされる感じです。 全体的には緊張感がみなぎっていていい感じなのですが、ラストは中途半端な印象で消化不良気味かな?2014/10/07
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