出版社内容情報
初対面の少女を見て女は思った。(私はこの子がもうじき死ぬのを知っている)と。女は何を知っている? 衝撃の下巻!来世紀小説の方向を示す超絶の問題作品!
初対面のはずの少女を見て女は思った。(私はこの子がもうじき死ぬのを知っている)と。そのまま女は意識を失い、救急病棟に運び込まれた。女は何を知っている? 衝撃の下巻!
浦賀 和宏[ウラガ カズヒロ]
著・文・その他
内容説明
その少女は、私―浅倉幸恵が高校時代に一度だけセックスをした直樹にうり二つだった。少女はすでに妊娠中で、子供の名前を直樹とつけると決めたという。過去の出来事と未来の出来事の奇妙で不可解な一致。二人の直樹は同一人物なのか?『記憶の果て』と対をなす、「私」という謎の迷宮を彷徨うミステリ。
著者等紹介
浦賀和宏[ウラガカズヒロ]
1978年生まれ。’98年、第5回メフィスト賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
324
同じシーンの別視点での繰り返しが、少しくどく感じる。朝倉が後半にかけて、やたら安藤マンセーになっていくのが不自然だったり、ループの始まりの説明がつかなかったり、露骨に目につく粗はあるのに、それらを突き抜けていく勢いみたいなものは…ある方か?シリーズのここから先はまだ読んでいないので、回収されていない伏線で驚かされるのか、それ次第で評価は変わるだろう…と『記憶の果て』のレビューでも書いたが、はたして全部スッキリするのか。「結局まんまSFかい!」というところに拒否反応が出るかどうかで満足度が大きく変わる一冊。2018/07/29
みっちゃん
87
前作【記憶の果て】の中の「俺は、浅倉に聞かされたその話をここで語ることなどしない」の一文には「はあ!?」と思ったが、まさにこれが浅倉自身によって語られた彼女の物語だった。ねじれて、こじれて、歪んだこの因縁は、まさに「時の鳥籠」だ。まだ明らかにされない謎、この物語でさらに生まれてしまった謎も、ここから続く作品群で明らかにされるのだろうか。2015/07/18
ソラ
32
何とも救われない話。何ていうか面白かったのか面白くなかったのかなんともよくわからない話。2014/08/22
Junichi Yamaguchi
30
『シナリオ』… 「記憶の果て」の対となる作品。 シリーズの主人公の出生の秘密。 2作品を読んでシリーズの幕が上がった印象。 多少のや「何故?」は残ったが、シリーズを追いかけるうちに解消するのかな? まぁ、解消されなくても充分に堪能できる作品だったが。。2019/07/11
ヒロユキ
17
運命というものにいかなる者も干渉できないなら、彼女が囚われているのは鳥籠なんて生易しいものではないのじゃないか。完全なる閉じた輪なんてそんなものはただの無限地獄、想像以上に救いがゼロでした。2014/05/30




