講談社文庫<br> 祖父たちの零戦―Zero Fighters of Our Grandfathers

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講談社文庫
祖父たちの零戦―Zero Fighters of Our Grandfathers

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  • サイズ 文庫判/ページ数 527p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062775304
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

出版社内容情報

国を思い、家族を思う心を持った男たちは、いかにしてあの戦争を闘い抜いたか? 大空を翔けた零戦搭乗員のドキュメンタリー。「ミノル、俺たちのやりたかったことはこんなことだったのかな」――二十七機撃墜・味方損失ゼロ、奇跡の初空戦を指揮した進藤三郎。敗色濃い南太平洋でなおも完勝を続けた鈴木實。二人の飛行隊長の人生を縦糸に、元零戦搭乗員一二四名へ未踏の二〇〇〇時間インタビューを横糸にして織り上げた、畢生のノンフィクション!

<推薦コメント>
この書は一代の名機「零戦」に跨り、日本のために命を懸けて戦った、そんな名もなき男たちの鎮魂の書である。

百田尚樹(作家)

空で勇猛だった零戦搭乗員が、下界へ戻ると無口で茶目ッけの多い平凡な若者に変る。
その清々しい生き方を描いた感動的物語。

阿川弘之(作家)

はじめに

第一章 黎明
 「軍機」の桐箱
 十二試艦戦のテスト飛行
 ひねり込み
 初出撃
 二千対一
 曲芸飛行
 初陣
 漢口の夏

第二章 奮迅
 世界初の空母機動部隊
 真珠湾奇襲
 歓喜と不安と諦観と
 「だまし討ち」の汚名
 敵なしの零戦
 復活

第三章 逆風
 「トラック・パイン」の夜
 戦死
 「今日は爆弾が当たりますように」
 復讐作戦
 ソロモンの戦闘
 ガダルカナルの大空戦

第四章 完勝
 コールドウェル中佐とスピットファイア
 ヒゲ部隊
 アラフラ海上空の死闘
 ブロックスクリーク攻撃
 死角

第五章 落日
 零戦神話の崩壊
 F6Fパイロットの死
 進藤の結婚
 マリアナ沖海戦の敗北
 人間爆弾
 「決戦」への疑問
 「特攻」の真意
 最後の血の一滴まで
 沖縄戦と特攻
 零戦最後の空戦

第六章 焼跡
 「真相はかうだ」
 思いがけぬ再会
 生き残った戦闘機乗りたち

第七章 変容
 坂井三郎の空戦記
 『大空のサムライ』の誕生
 ゼロ戦ブーム
 冷ややかな視線
 軋轢
 「眠ってもよいか」

第八章 蒼空
 御巣鷹山
 ゼロからの出発
 世界で一番の者になれ
 レコード会社の社員に
 「イエスタデイ・ワンス・モア」
 語りはじめた搭乗員たち
 ふたたび空へ

文庫版あとがき
関連年譜
取材協力者・参考文献・資料一覧


神立 尚紀[コウダチ ナオキ]
著・文・その他

内容説明

ミノル、俺たちのやりたかったことはこんなことだったのかな―二十七機撃墜・味方損失ゼロ、奇跡の初空戦を指揮した進藤三郎。敗色濃い南太平洋でなおも完勝を続けた鈴木實。2人の飛行隊長の人生を縦糸に、元搭乗員124名への2000時間インタビューを横糸に織り上げた、畢生のノンフィクション。

目次

第1章 黎明
第2章 奮迅
第3章 逆風
第4章 完勝
第5章 落日
第6章 焼跡
第7章 変容
第8章 蒼空

著者等紹介

神立尚紀[コウダチナオキ]
1963年、大阪府生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。1986年より講談社「フライデー」専属カメラマンを務め、主に事件・政治・経済・スポーツ等の取材活動に従事。1995年、元零戦搭乗員の取材を開始する。1997年からフリーランスに。東京工芸大学非常勤講師、NPO法人「零戦の会」会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シブ吉

93
かつて日本には「零戦」という飛行機があった。戦後五十年の節目に日本の空を飛んだ「零戦」を見上げる元・零戦搭乗員たちと会話を交わしたことがきっかけで、戦闘機乗りの戦中、戦後の人生に興味を持った筆者が、元搭乗員百二十四人から得た体験談を元に綴った本書。華々しい初陣から時を経て、変わり行く空戦模様や戦況の悪化から、もはや命令を超え「特攻兵器」となっていく零戦の姿。終戦後も長い間「沈黙」を守っていた零戦搭乗員たちの「生き残った者」としての苦悩や葛藤を含め、多大な犠牲の上に「現在」が有る事を改めて思わされました。2014/07/20

佳乃

36
戦中・戦後の零戦搭乗員たちの話。どれほどの沈黙を守りぬいているか、どれほどの苦しみがあったか計り知れない。そして、その時代があったからこそ、今の日本があることを忘れてはならない。2015/05/21

koba

29
★★★☆☆2013/11/03

SORA

22
長く口を閉ざしていた元零戦搭乗員の方々のインタビューを元に、戦中・戦後の歩みをまとめた本。半世紀以上が過ぎ、お祖父さんとなっても悔恨や心の傷が癒えない戦争経験というのは計り知れない重みがあるのだと感じる。企業の取締役を退任し、これまでの人生を振り返って思うのは、「自分の人生はむなしい」と言った進藤氏の言葉が胸に残った。2015/11/07

takam

15
元零戦乗りたちが語る大東亜戦争。最初から勝てるとは思っていない戦争に身を投じることの葛藤であったり、仲間を失う悲しさ、同僚が特攻に挑む前の嘆き、様々な感情が描かれる。生き残った彼らは「死にきれなかった」という言葉を共有して戦後に死んだ戦友たちの分も生き残る。戦後は重役を務めた人が多い点にも、日本陸海軍のリーダ養成の仕組みは高度だったのだと思う。2020/04/26

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