出版社内容情報
【著者紹介】
1943年福島県生まれ。東京農業大学名誉教授。農学博士。専攻は発酵・醸造学、食文化論。日本醸造協会伊藤保平賞他受賞多数。近著『食で日本一の孫育て虎の巻』(マガジンハウス)、『発酵食品学』(講談社)、『すごい和食』(ベスト新書)、『賢者の非常食』(IDP出版)田、著書多数。
内容説明
昭和30年代、福島・阿武隈山中の村。少年たちは寝食を忘れ、精魂を傾け、知恵を絞り尽くして馬鹿馬鹿しくも真剣に毎日を遊びぬいていた。連載完結の二週間後に震災は起き、この美しい原風景は作品の中に奇跡のように閉じこめられた―。黄金の少年の日々を描く、笑いと涙の自伝的小説。文庫オリジナル。
著者等紹介
小泉武夫[コイズミタケオ]
1943年、福島県の酒造家に生まれる。東京農業大学農学部醸造学科卒業。農学博士。専攻は醸造学・発酵学・食文化論。東京農業大学名誉教授のほか鹿児島大学、広島大学大学院医学研究科、別府大学、琉球大学、新潟薬科大学、石川県立大学の客員教授を務める。世界中の民族の食文化調査のかたわら、各地の農政アドバイザーや食育推進会議の委員なども多数務め、食糧自給率向上や地産地消推進のため活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gonta19
53
2013/4/4 Amazonより届く。 2015/5/2〜5/17 小泉先生の自伝的小説。福島民報に連載されたものの文庫化。エッセイはたくさん読んできたが小説は初めて。食に関するエッセイでのバイタリティ溢れるキャラクターそのまま、少年時代が描かれている。文才あるなぁ。2015/05/17
りえぞう
2
◎。福島民報に連載された自伝的小説。どこまで創作なのかよくわからないけど、福島の山村育ちの同世代煮はあるあるなんだろうなあ。🐸の干物はちょっとなんだが、いい時代をいい人にかこまれて、たくましく生きたんだな。この食へのこだわりがまた凄まじい❗️2020/11/30
NBかえる同盟
2
小泉先生の作品といえど、「創作」は読まなくてもいいか…と手を出さないでいたけど、「猟師の肉は…」も結構面白かったので、これも購入。ちょっと「昔は良かった」感が出過ぎている様な気もするが、読んでいる間は古き良き時代にどっぷりと浸ることができました。2015/10/24
Taro h
1
発酵仮面、小泉武夫氏の少年時代の履歴書ともいうべき一冊。氏と親友で幼馴染の2人を中心に、福島の馬背村での温かい人間模様が描かれ、昭和20〜30年代の大らかな時間の流れを存分に味わえる。話好きな氏ならではの語り口調が、諸所に笑を誘い最後まで飽きさせない。トムソーヤーとハックルベリーフィンを思わせる2人のイタズラあり、猿芝居あり、温かい友情あり、の青春群像に自分の少年時代をダブらせる人も多いはず。必読は東京2人旅のくだり。生き苦しくなった現代への悲哀も忘れない氏の呟きも印象的。。2013/08/17
タマサブロウ
1
むかし『羅生門』を読んだとき、蛇の干物を魚と偽って売りつけたなんて極悪人だなぁと思ったものだけれど、これを読んだら商標をちょこっと偽っただけの軽い犯罪なんじゃないかと認識を新たにした。2013/04/19