出版社内容情報
大牧場の女主人が行方不明に。遺産をめぐって長男と次男は反目、三男には知的障害がある。アメリカ的な悪を描き出すピケットシリーズ
大牧場の女主人が行方不明に。遺産をめぐって長男と次男は反目、三男には知的障害がある。アメリカ的な悪を描き出すピケットシリーズ
内容説明
失綜した女牧場主の莫大な遺産をめぐって憎悪を募らせる息子たち。否応なく巻き込まれた猟区管理官ジョーにさらに邪悪な復讐者の攻撃が迫り、愛する娘も危険にさらされていく。ジョーは大切な家族を守りきれるのか?ワイオミングの大自然を舞台に不器用だが熱い男の孤独な闘いを描く好評シリーズ第5弾。
著者等紹介
ボックス,C.J.[ボックス,C.J.][Box,C.J.]
ワイオミング州で生まれ育つ。牧場労働者、測量技師、フィッシング・ガイド、ミニコミ誌編集者などさまざまな職業を経て旅行マーケティング会社を経営。2001年、猟区管理者ジョー・ピケットを主人公にしたデビュー作『沈黙の森』で絶賛を浴び、主要ミステリー新人賞を独占した。ワイオミング州シャイアンに家族と在住
野口百合子[ノグチユリコ]
1954年、神奈川県生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業。出版社勤務を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ずっきん
75
闘うパパ、ジョー・ピケットシリーズ。今回はゴシックというより、お仕事小説スリラー仕立て。前作の夫婦の危機も引きずりつつ、パワハラに晒されながら、壮大な兄弟喧嘩に巻き込まれたパパジョーの奮闘ぶりに手に汗握る。相変わらず、ホームドラマとサスペンスミステリの絶妙なバランスにぐいぐいと読まされる。いや、今回は危険水域入ってたかも。でももうピケット家と、取り巻く周囲に魅せられてるから抗いようがない。今回も頑張ったよ、パパ。そしてメアリーベスに惚れた!2020/06/23
タツ フカガワ
63
広大な土地を所有するスカーレット家の女牧場主が失踪、兄弟3人のうち長男と次男の間で相続を巡り苛烈な争いが繰り広げられる。そんななか猟区管理官ジョー・ピケットの家に小動物の死骸やエルクの首が置かれ、はては銃弾が撃ち込まれる。文庫本ではシリーズの5作目で、終盤のサイコサスペンスぽい展開には驚いた。ワイオミング州知事ルーロン、初登場でした。2024/12/21
ほちょこ
20
正義感と怒りに燃えて人を殺すくせに、なんという生き下手なジョー。とうとう解雇とは!!シリーズ、まだ続くんだよね?2016/10/08
あかぽち
18
ジョー・ピケットシリーズの第5弾。牧場主の失踪によって勃発した息子たちの遺産争い。お金は争いしか生まないね。逆にお金のないピケット家も危機が。ジョーも酔うと人格変わる。面白い。2019/02/25
bapaksejahtera
17
主人公が免職された作品を誤って開き、倉皇として前作である本編を読み始める。いびり倒した主人公が遂に啖呵を切ったので、上司の局長は得たりやと首!の一言。彼も官僚の端くれ。任命権者の知事が主人公を贔屓している事位は容易く嗅ぎつける筈だ。どうもバランスが悪い。主人公の働く郡には、彼の義母が再婚した大地主以外に途方もない金持ちがいて、その親族間の争いがテーマの1、もう一つ主人公が嘗て育てた娘の生物学上の父が主人公を付け狙うのがテーマの2。疑問は色々あるが最後に決着をつける洪水シーン、鷹匠の再臨。良い作品なのだが。2024/03/04