出版社内容情報
長谷川 卓[ハセガワ タク]
著・文・その他
内容説明
山の者の集団から追放されて“ひとり渡り”をする多十に、滅亡目前の武田唯一の嫡流・若千代の幼い命が託された。莫大な武田の御遺金のありかを探るべく遣わされた真田、伊賀の忍者集団と、圧倒的な劣勢の中で血みどろの死闘を繰り広げる多十たち。知る人ぞ知る戦国忍者活劇のあの大傑作が、待望の文庫化。
著者等紹介
長谷川卓[ハセガワタク]
1949年、神奈川県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科演劇専攻修士課程修了。’80年、「昼と夜」で第23回群像新人文学賞受賞。’81年、「百舌が啼いてから」で芥川賞候補となる。2000年、『血路―南稜七ツ家秘録』で第2回角川春樹小説賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
58
面白い‼︎展開が早くてもっと先を読みたくなる。このまま下巻へ!2017/07/13
としあきオルタ
44
時は戦国、武田の御遺金を巡る忍者活劇の上巻。山の者の掟を破り集団を追放された一人渡りの多十に武田唯一の忘れ形見若千代が託された!若千代のお目付け役新五やムカデの生き残り蓮と共に真田、伊賀、風魔達との血で血を洗う戦いが繰り広げられる!死生観が違いすぎて、呆気に取られます…え?そこで死んじゃう?って思ったら逆にそこで生き残る?とか敵が味方になったり、裏切りがあったり、展開がハイスピードに転回して息つく暇がありません!それにしても多十が強い!俺の中で山の者最強説が構築されつつあります!ι(`ロ´)ノ2017/01/09
ベルるるる
44
滅亡する武田。身内にまで裏切られ追いつめられた武田勝頼に三男の若千代を託されるひとり渡りの多十。NHK大河の真田丸で見た哀れな勝頼の最期のシーンと重なる。多十は、若千代、そして一族皆殺しのただ一人の生き残りの娘、蓮を連れて、己の才覚の全てをかけて二人を守り抜こうとする。2016/05/05
jima
31
「山の者」、「金山衆ムカデ」、北条忍群「風魔」、真田忍群「猿」、伊賀忍群、さらに各集団から排斥された「一人渡り」など、集団、個人入り乱れ、武田滅亡期、本能寺の変前後の混乱を描く。主人公の一人と思っていた人物があっけなく殺されたり、人間がいっぱい出てきてどっちの味方?どういう関係だっけ?と、多少戸惑う部分もあったが、文句なしに面白い!このシリーズ全部買ってしまった。ワクワクしながら全部読むぞ〜!2016/09/01
つねじろう
27
この長期出張中に読もうと思ってた積読本を見事に忘れ、空港で慌てて購入。これが大当たりだった。最近、引きが強い。好い男がいっぱい出てくる、忍者もうじゃうじゃ、感想は下巻で。2013/03/26