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講談社文庫
アカネちゃんの涙の海

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  • サイズ 文庫判/ページ数 296p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062771580
  • NDC分類 913.8
  • Cコード C0193

出版社内容情報



松谷 みよ子[マツタニ ミヨコ]
著・文・その他

内容説明

誕生日、おおかみの姿でアカネちゃんの所に来たパパには、実は死に神が近寄っていた。モモちゃんとアカネちゃんは多くの出会いや別れを経験し、前に歩き続ける。どうして人は亡くなるの?核実験や戦争は誰がなぜするの?『アカネちゃんとお客さんのパパ』『アカネちゃんのなみだの海』収録。

著者等紹介

松谷みよ子[マツタニミヨコ]
東京に生まれる。1951年、「貝になった子供」で児童文学者協会の第1回児童文学新人賞を受け、以来、『龍の子太郎』(国際アンデルセン賞優良賞)、『ちいさいモモちゃん』(野間児童文芸賞)、『モモちゃんとアカネちゃん』(赤い鳥文学賞)、『アカネちゃんのなみだの海』(野間児童文芸賞)、『あの世からの火』(小学館文学賞)ほか数々の賞を受けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

314
シリーズの第6巻とは知らずに、ここから読みはじめることに。しかも、この巻はどうやら最終巻でもあるようだ。これまでの物語で、とくにモモちゃん、アカネちゃん姉妹の両親の離婚の経緯を知らないのだが、そのことはこの巻の理解に幾分かマイナスのようだ。読者対象に想定されているのは、主に小学校の中学年から、高学年だろうか。手法的には、リアリズムと童話的な幻想とが渾然と語られるスタイルをとっている。タイトルの、なみだの海にくじらの赤ちゃんが現れることや、ネコのプー他の動物たちとの意志疎通がそうである。本巻の主題を⇒2023/05/21

新地学@児童書病発動中

155
美しい酒井駒子さんの表紙のイラストに惹かれて読み始めた本だったが、ぐんぐん引き込まれて、(これまで読んだ日本の小説の中で一番好きだ!)と心の中で叫びながら読んだ。小さな子供向けの本なので、日本の小説の中で一番好きだと言うのは恥ずかしいのだが、好きなのだからしようがない。どんな命も平等で尊いことを表現しているから好きなのだと思う。私の大好きな詩人まどさんの世界と通じるものがある。アカネちゃんの涙の海で火傷をした地球が癒される場面は、これまで読んだ小説の中で最も美しいと感じた。2015/09/06

優希

99
これは読んだことがないと思います。おそらく初読み。こうして見てくるとモモちゃんとアカネちゃんも大きくなったなと。多くの出会いと別れがあって歩んできて成長してきたのですね。最後は悲しかったけれど、きっと乗り越えてこれからも前に進んでいくことでしょう。シリーズが終わるのも寂しいですが、これからのモモちゃんとアカネちゃんの物語を自分なりに描いていきたいですね。2017/02/26

ひめありす@灯れ松明の火

77
とてもおおきなおおきな物語。わあーんと声を張り上げてぼろぼろ泣きたい様な、ふうっと深呼吸に涙を混ぜたい様な、そんな不思議な気持ちでこの物語の終わりを迎えました。モモちゃんとアカネちゃんの成長はまるで幼児期の連続写真みたい。それだけじゃなくて核やいじめや戦争の事。そして両親の離婚。あの時不思議に思った事。今なら分かる事。今だから分からなくなってしまった事。どれもぎゅっと胸に詰まって、何も言えなくなる。その気持ちは圧倒的な郷愁と、懐かしさと、そして沢山の寂しさで出来ていました。私の涙の海は、誰かを癒せるのかな2015/07/02

小夜風

32
【所蔵】シリーズ最終巻。ここから先は児童書でも読んだ覚えがなく、初読みだと思います。何十年も前のお話だけど、今も全く色褪せておらず、歴史や日本史で習うような出来事がモモちゃんとアカネちゃんの日常で起こることで、あぁその時代の話なんだなぁと、驚愕する思いでした。お別れは悲しいけれど、でもこの本を残せた松谷さんは、本当に幸せだなぁと思いました。そしてこの本を今、親子で読める自分たちも、モモちゃんとアカネちゃんの幸福をおすそ分けしてもらえたような気がするのです。子どもたちはもちろん、大人にもオススメします。2017/02/23

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