出版社内容情報
現代のリアルな家族像を描く、8つの物語 中学二年の息子・サトシが進路相談で「お父さんのようには、なりたくない」と言ったらしい。ケンカどころか会話もない父子なのに…? 家族を問い直す短編集。
内容説明
中2の息子が「高校に行かない」と言い出した。その原因が自分にあるなんて…。表題作をはじめ、どこの家にも起こりうる、ささやかだけど重要な“事件”たち。泣き虫の息子と、息子を叱ってばかりの夫。娘が見せた家とは違う顔。息子のヌード雑誌にうろたえる妻。子育ての悩みがほぐれていく8つの短編集。
著者等紹介
阿部夏丸[アベナツマル]
1960年愛知県豊田市生まれ。’95年に書下ろし『泣けない魚たち』でデビューし、第11回坪田譲治文学賞、第6回椋鳩十児童文学賞をダブル受賞。『オタマジャクシのうんどうかい』で第14回ひろすけ童話賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちょん
18
作り話なんだけど…作り話臭が凄まじかった(笑) ところどころの描写から、多分愛知県か東海地方の作者さんだなと思ってたら案の定、自分の住む隣の市の方でそこはとても嬉しかった(笑)2023/03/25
もこもこ
7
思春期の息子が、ぼそっと言ったような本のタイトルに惹かれて読む。真っ直ぐ素直な8つの短編集。10年以上前に単行本発行の本のせいか、ここに出てくる中学生の子どもは、いい子すぎるような気もするが、でも母として、読んでよかった。特に「勝とうとするから意味がある」は一番良かった。夫婦の会話もそうだし、文中の「子どもが現実と闘っているんだから、親だって黙ってうけいれなきゃ」は本当、そうだね。2014/03/09
YUKA
4
息子の中学受験塾の先生に勧められた一冊。 なるほど、受験の問題で出しやすそうな揺れ動く思春期の気持ちと親との関係性が書かれている。 先生は息子に勧めたんだけど、これは思春期の子を持つ親こそ読むべき本かもしれない。 過保護になりすぎず、自立していく子どもを見守ること。リアルタイムな問題だから、自分のこととして共感しながら読んだり反省したりした。 ついつい口を出しすぎるけど、「親の仕事は心配することではなく信じること」という言葉を忘れずに子どもを見守って一緒に成長していきたいな。 2023/07/19
ちびむすび
4
いろんな家族の短編集、親が見ていない子供の姿や、父親、母親の想い。みんなみんな頑張って、試練を乗り越えて成長していく、それぞれの家族を応援したくなった。こうした場面に遭遇したら、どうしたらいいのか、考えさせられる物語でもあった。2018/07/21
ブルーローズ
3
5月27日読了。本来は思春期向けなんでしょうか。でも、大人の視点からそのころを振り返ることができる本。さらっとね。2012/06/12