出版社内容情報
バー香菜里屋を舞台にしたシリーズ完結作!客にまつわる謎が持ち込まれるビア・バー「香菜里屋」。マスター工藤は鋭い考察と旨いビールで、わだかまりを柔らかくほぐす。人気の短編シリーズがついに完結。
内容説明
ビアバー香菜里屋は、客から持ちこまれる謎がマスター・工藤によって解き明かされる不思議な店―。常連客は、工藤による趣のある料理とともにこの店を愛していた。だが、その香菜里屋が突然たたまれてしまう。そして若かりし頃の工藤の秘密が明らかになる。シリーズ完結編。未完となった「双獣記」も収録。
著者等紹介
北森鴻[キタモリコウ]
1961年山口県生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒業。1995年『狂乱廿四孝』(角川文庫)で第6回鮎川哲也賞を受賞して作家デビュー。1999年『花の下にて春死なむ』(講談社文庫)で第52回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門受賞。2010年1月25日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
152
マスター・工藤の待ち人とその人にまつわる逸話が明らかになった。これで《香菜里屋》シリーズも完結したのだなぁと暫し放心状態。工藤と待ち人のその後がどうなったかを知りたい気持ちが弥増すところ、北森氏の早すぎる死によりそれも敵わぬ事と割り切らねばなるまい。良きシリーズに出会った。次は《蓮丈那智フィールドファイル》シリーズ、《旗師・冬孤堂》シリーズ、どちらを読むか迷う。とりあえず「猫に恩返し」の作中に出てきたデイモン・ラニヤンの『ブロードウェイの天使』を読んでいる。加島祥造の訳がイイ。泣けます。2015/04/22
ちょろこ
135
最終巻、の一冊。なんとなく雨音聴こえる日は開きたくなってしまう。ビアバー香菜里屋の扉を、本の扉を。ついに最終巻。淋しさを抱えながらページをめくる。懐かしのあの時のあの人、この人…。また第一弾から読みたくなる。そして明らかになるマスターの過去。“香菜里屋”に込められた想い。まさにほろ苦くてキュッと心掴まれる。終焉はまた開始への約束っていう言葉は素敵だけれどやっぱり涙を誘う。ほんと、美味しいお料理とお酒と推理と言葉に耳を傾ける時間が好きだったなぁ。また北森さんが遺してくれた香菜里屋の、本の扉を開こう。2020/06/20
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
115
東京・三軒茶屋にあるビアバー香菜里屋は、温もりのある巧みな料理に定評がある。それと共に常連客を惹き付けているのが、マスター・工藤の魅力。バーマンとしての節度あるホスピタリティに加え、客から持ち込まれる悩み事や謎を安楽椅子探偵のような洞察力で解き明かしてくれるのだ。しかし、香菜里屋は突然閉店してしまい、工藤のことを探る謎の男が常連たちの前に出没する……。ライトでハートウォーミングな酒場のミステリー。全4巻のシリーズ最終巻。2010年に48歳で夭逝した北森鴻氏。未完となった『双獣記』も収録。2015/05/05
ままこ
103
シリーズ完結篇。謎めいたマスター工藤の秘密がいよいよ明かされる。これまで関わりがあった常連さん達も勢揃い。意外なあの人も…。誰だっけ?もあったけど読むにつれてぼんやり思い出す。月日がちゃんと流れていて、それぞれが新たな門出を迎える。那智先生とのコラボは嬉しいサプライズ。もうひと波乱ありそうな展開だったので後日談も読みたかった。早逝がつくづく残念。ほろ苦さと温かさを合わせ持つ情緒豊かなミステリ。締め括りに相応しいしみじみと余韻が残るラスト。2020/09/18
papako
82
香菜里屋のおしまいに向けての物語。常連さん達にそれぞれ転機が訪れて、工藤マスターの事情が少しずつ明らかになり、閉店へ。なんだかなぁ、な事情、名店の閉店。そして香菜里屋とプロフェッショナルバーの開店へ。そして何故か意味もなく他のシリーズの2人が出てきて、おしまい。おまけに怪奇歴史ものがついてて、余韻を消されてしまいました。そういえば、他のシリーズも途中脱落したのは、このなんだか嫌という感じだったと思い出しました。これは私の好みの問題。皆さんのレビューはすごくいいので、ほんと私の問題。2019/08/13




