出版社内容情報
いい女に会いたければ戦場に行け! 自ら戦地に赴き、そこで生き抜くのは、どんな女性なのか。戦場ジャーナリストである著者が、過去に出会った女性兵士たちの姿を描く痛快ルポ。<文庫書下ろし>
内容説明
16歳のニカラグア女性高射砲部隊リーダー、元ミス・クロアチア、セルビアの狙撃兵姉妹…彼女たちはなぜ兵士になったのか?軍事好きが高じて戦場ジャーナリストとなり、紛争地域を渡り歩いてきた著者が、戦いに魅せられた女たちとの日々を綴る。濃密な戦場描写と冷静な観察眼が光るルポ。
目次
第1章 ロシア軍包囲下決死隊に女性兵士
第2章 アメリカ軍秘密部隊の美人隊長を追え
第3章 内戦ニカラグアの女性軍人たち
第4章 日本版女性兵士
第5章 クロアチア女性憲兵の戦争観
第6章 セルビア軍狙撃兵姉妹
著者等紹介
加藤健二郎[カトウケンジロウ]
1961年1月生まれ。早稲田大学理工学部卒。東亜建設工業勤務を経て、1988年から海外に飛び出す。フランス外人部隊を志願するが近眼で不採用とされ、しかたなしに戦場ジャーナリストの道を選ぶ。中米、アフリカ南部、中近東、旧ユーゴスラビア地域、チェチェンなど、戦場突入回数76回、戦闘に遭遇すること25回、戦場での負傷3回、スパイ容疑で逮捕されること3回、1泊以上の身柄拘束8回、国外退去処分3回、離婚1回。2003年イラク戦争を最後に戦場行きをやめ、バグパイプ奏者へ転身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うたまる
1
世界6ヶ国の女性兵士の実態を描くルポ。「なぜ女性が兵士に?」というテーマは全然深追いせず、ただ「こんな人たちがいます」という紹介のみ。だから女性兵士とじゃれ合っているだけの薄っぺらさばかりが目立つが、逆に言うと倫理や社会問題といったドグマに陥ってもいない。傾向としては、貧しい側、共産主義側に多いようだが、別に”やむなく”とか”男女平等”とかは関係なさそう。一般の職場と同様に、できる業務には就き、できない業務には就かない、それだけ。軟派な本文の後、10ページの硬派な解説が楽しめる。これがすごくいい。2014/04/13
yminase
1
女性兵士というと、すぐに映画や漫画などのフィクションに出てくるキャラクタたちが思い浮かんでしまう。現実の女性兵士がいったいどのようなものなのか、またどういう働きをしているのか、私は殆ど知らなかった。そういう知らない一面を知れたという意味で、この本は非常に貴重な知識を与えてくれた。2010/12/30
たけぽん
0
気軽に読める重厚濃密なルポタージュ。書かれている時代が20〜10年程前の事柄だがそれでも特異な価値は薄れないだろう。2011/04/30
フロム
0
文体はおちゃらけてるが、取材能力は極めてと言うか異常に高い。相当突っ込んで取材してます。女性兵士は軽い分浮いた重量でより多くの物をつめる等発想も豊かです。2011/02/05