講談社文庫 ＩＣＯ―霧の城〈下〉

宮部 みゆき【著】

講談社（2010/11発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 384p／高さ 15cm
• 商品コード 9784062768108
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

出版社内容情報

君には力があるんだよ。霧の城に負けない力が。

断崖絶壁に建つ霧の城にやってきたイコは、鳥籠に囚われた1人の少女・ヨルダと出逢う。「ここにいちゃいけない。一緒にこの城を出よう。2人ならきっと大丈夫」。なぜ霧の城はニエを求めるのか。古（いにしえ）のしきたりとヨルダの真実とは。2人が手を取り合ったとき、この城で起きた悲しい事件の幻が現れ始める。

※この作品は、2008年6月に刊行されたノベルスを、文庫化に際して上下巻に分冊した下巻です。

宮部 みゆき［ミヤベ ミユキ］
著・文・その他

内容説明

断崖絶壁に建つ夢の城にやってきたイコは、鳥篭に囚われた一人の少女・ヨルダと出逢う。「ここにいちゃいけない。一緒にこの城を出よう。二人ならきっと大丈夫」。なぜ霧の城はニエを求めるのか。古のしきたりとヨルダの真実とは。二人が手を取り合ったとき、この城で起きた悲しい事件の幻が現れ始める。

著者等紹介

宮部みゆき［ミヤベミユキ］
１９６０年東京都生まれ。’８７年『我らが隣人の犯罪』でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。’８９年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞後、’９２年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞長編部門、同年『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞、’９３年『火車』で山本周五郎賞、’９７年『蒲生邸事件』で日本ＳＦ大賞、’９９年『理由』で直木賞。２００１年『模倣犯』で毎日出版文化賞、’０２年司馬遼太郎賞、芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、’０７年『名もなき毒』で吉川英治文学賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[mae.dat]

正義の反対はもう一つの正義。普通はそうなんでしょうけどね。女王は清々しいくらい惨虐でして( ໊๑˃̶͈⌔˂̶͈)。そんな女王の発言に、ヨルダもイコも心を乱されるよー。話し合いで解決出来る相手ではないよ。倫理観や根幹を成す考えが全く違うので、相容れないのよ。(｡•́ - •̀｡)。それにしても、女王は良く喋ること。「ニエの子よ」「ニエの子よ」ってね。そんな中「石は美しい」女王様からええお言葉を頂戴しました。( ¨̮ )。

2021/10/31

[射手座の天使あきちゃん]

本気で攻略本探しちゃいましたよ(笑)　霧の城の構造がイメージ出来ないんだもん！　<(^_^;　突然、ヨルダの過去の話から始まったので混乱しましたが、徐々に事実の断片が繋がり合って深く切なく哀しい真実が明らかに・・・　これってゲームでどこまで表現出来ているんでしょうか、興味津々！？　でもラストはゲームっぽかったかな(笑)

2010/12/20

[yoshida]

原作となったゲームをプレイしていれば理解が深まるのかな。ヨルダの回顧の場面や、ニエが続けられた真実をは引き込まれる。イコが霧の城で難所を越えて行く様子は少し分かりにくい。それでも最後の対決でイコに味方してくれる彼等が胸を打つのです。実は宮部みゆきさんの作品は現代モノも時代モノも、ほぼ読了してしまい、ファンタジーを読み始めた訳です。現代モノや時代モノが好みではあるが、ファンタジーにも良さがある。宮部みゆきさんの未読の作品と、これから発売になる作品を楽しみに読んで行きたい。次は「悲嘆の門」を読もうかな。

2020/05/17

[どんちん]

上巻のみなさんの感想を読んで、ゲームがあること、いわゆるノベライズ作品であることを知った。ゲームを知らなくても楽しめる（解説）とのコメントもあったが、どうせなら、ゲームをやっていればよかったと思った。それはきっと、ゲームで作り上げた自分の世界に宮部ワールドが広さと深さを与えてくれるだろうからだ。いうならば、ゲームという土台がないと、過去の回想シーンだけで彼の戦いが非常に薄く感じられてしまう。もしくはゲームは忘れて、どちらの世界が正しい？正義？など内面描写に軸足をおいて読んだほうがいいかもしれない。

2013/10/22

[となりのトウシロウ]

あっと言う間に読了。ヨルダによる霧の城の過去の話で謎が少しずつ明かされていく。そしていよいよイコが女王に挑む「対決の刻」ゲームで言えばラスボスに挑むクライマックス。愛と勇気、RPGのテーマそのもののお話。少し間のびした部分はありましたし、恐らくラストはこうなるだろうという感じもありましたが、でも宮部みゆき、やっぱり楽しませてくれました。

2023/02/12