内容説明
意表をつくアイデア、思いもしなかったオチ、さりげない仕掛け、切れ味鋭いユーモア、言葉遊びの楽しさ、そして現代社会への寓意―いっさいの無駄をそぎ落としてストーリーのおもしろさを凝縮した傑作65編を、短編小説の匠・阿刀田高氏が厳選。これまでの常識がひっくり返る新シリーズ第2弾。
目次
十進法(ウルエミロ)
大仏さん(柚木崎寿久)
或る患者(清水益三)
灰皿という熱いきっかけ(福山重博)
ある台風伝(恩知邦衞)
本好きの二人(もくだいゆういち)
白紙のテスト(田中悦朗)
二位の男(加藤秀幸)
日本人とコンピューター(火森孝実)
決勝進出(耳目)〔ほか〕
著者等紹介
阿刀田高[アトウダタカシ]
1935年東京都生まれ。1979年『来訪者』で日本推理作家協会賞、同年短編集『ナポレオン狂』で直木賞を受賞。デビュー当初より短編、ブラック・ユーモア、ショートショートの名手として多数の作品を発表。長編でも『新トロイア物語』(吉川英治文学賞受賞)を著すなど幅広い分野で活躍している。2003年紫綬褒章受章。2009年旭日中綬章受章。現在は日本ペンクラブ会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紅
8
阿刀田高選のショートショート。選評をちらちら覗きながら読むのが好き。2013/04/29
MIKETOM
6
なんか、『花園の管理人』と『同窓会』が気に入った。どちらも、何が書いてあるかを語るなら一言で終わる。だけど、話の展開の仕方がうまいというか、さりげなさの中の地味な衝撃がなかなか。プロっぽい印象を受けた。他には『当たり前』に笑った。オヤジギャル、懐かしいね。『ハッピー日記』のオチもまた笑わせてもらった。身も蓋もないって言葉がピッタリ。『脅迫電話』これはボランティアなどを永遠にこき使うために使われる洗脳テクニック。笑ってばかりもいられない。『ショートカット』は意味がわからなかった。誰かわかります?2019/12/02
いっちゃん
6
プロはどう評価するのか、垣間見れて楽しかった。2014/05/01
ひょろ
3
お気に入りを羅列 「十進法」「白紙のテスト」「精霊」「合格発表」「文明の行方」「送り娘」「当たり前」「未練」2017/08/27
Fujio Shinohara
3
気軽にサクサク読めて楽しかった。オチもなかなかのもの。2015/11/27