出版社内容情報
森 博嗣[モリ ヒロシ]
著・文・その他
内容説明
その死体は、Yの字に吊られていた。背中に作りものの翼をつけて。部屋は密室状態。さらに死体発見の一部始終が、ビデオで録画されていた。タイトルは「φは壊れたね」。これは挑戦なのか?N大のスーパー大学院生、西之園萌絵が、山吹ら学生たちと、事件解明に挑む。Gシリーズ、待望の文庫版スタート。
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
1957年愛知県生まれ。工学博士。某国立大学の工学部助教授の傍ら1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
255
新シリーズ幕開けの本書は森ミステリでは定番となった密室殺人事件。正直事件の真相はモヤモヤとした気分が残る。この森ミステリ特有のスッキリしない感は探偵役海月の台詞に垣間見られる。素人探偵が解き明かす真相はあくまで1つの解釈に過ぎず、それを真相だとするのはおかしいし、暴論であり、それが元で犯人が捕まるなんてことは現実問題としてあり得ない。証拠があり、証人がいて初めて事実が犯人を決定する。そしてそんな本当のことなど結局解りはしないのだというのが森氏のミステリ観なのだろう。しかしそれはあまりに現実的すぎるのだが。2020/07/27
KAZOO
152
3シリーズを読んできて、これからはGシリーズです。また西之園さんが出てきて最初のシリーズに回帰したような感じですが、どうもミステリー職が薄くなってきている気がします。若い人向きにしてこの中でも若い人の会話を楽しんでいくような気がします。謎もすべてが解明されるだけでなく、前のシリーズなどと同じように全体10作を読まないと解明されない部分があるのでしょう。森さんも最初の「すべてがFになる」のような作品に回帰してもらいたいのですが。2016/07/31
nobby
148
Gシリーズ①「ええぇん」「ひえぇ、そんなぁ」こりゃまた雰囲気もボリュームもライトなのに戸惑うばかり…ほぼ覚えてなかったけれど、S&Mでは中学生だった加部谷恵美が女子大生として登場。彼女が属するのはC大国枝研究室!そこに何故か出入りするのは西之園萌絵@一瞬だけ犀川先生(笑)いやはや、その辺を練り込むのは本当にズルい♬「誰かさんに、そっくり」と形容される新キャラ海月が今後どんな活躍するのかが楽しみ!Yの字に吊られた死体の発見された密室の謎。あっさりの解明に作風つかめないまま、今までよりも気ままに進んでみよう♬2022/02/08
@
66
Gシリーズ1作目。何故かGシリーズは犀川先生と萌絵ちゃんの二人が再び中心になると思っていたので新キャラ登場にびっくり。だけど今までのキャラに負けず劣らず魅力的なキャラたち。なんといっても海月くん、思考回路が犀川先生にそっくり!これは期待大ですね。そして今まで以上に念入りに読み込んでいます。だってだって森さんの本にはどこに謎が隠されてるかわからないですからね。ここまで来るとかなり疑り深くなっていますよwそして今回のあとがきですが共感の嵐でした。森さんの作品は飽きることなくむしろ読むほどに引きずり込まれますね2013/04/09
さばかん
63
ついにやっとGシリーズに突入! 新キャラ盛り沢山! 王道な密室ミステリー! 加部谷恵美さん、よくしゃべるなぁ。 そして懐かしい面々。まるで実家に帰ってきたかのような安心感。 安定の面白さ。まだまだたくさんこれから読めるのかと思うと、わくわくでうきうきしますね。2019/10/18