内容説明
「昭和」という変革の多かった時代。戦争体験者四千人の話を聞いて、昭和前期を検証した昭和史の第一人者に見えてきた真実とは!昭和史から学ばずに政策を強行する昨今の政治情勢は危険だ。客観的に事実を述べてきた著者の、大本営発表を想起する報道問題から女帝論の歴史的意味までの渾身の問題提起。
目次
第1章 戦後六十年をどう考えるか
第2章 死者からのナショナリズム
第3章 太平洋戦争下の日本
第4章 「再生日本」への道
第5章 日・中・韓「昭和史論争」
第6章 昭和史から学んでいない小泉首相
終章 戦争を語り継ぐ
著者等紹介
保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年、北海道札幌市に生まれる。同志社大学文学部社会学科卒業。日本近代史、とくに昭和史の実証的研究を志し、各種の事件関係者の取材を続ける。個人誌『昭和史講座』(年2回刊)を中心とする一連の昭和史研究で、2004年、第52回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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AnmitsuK (うろ覚えムーミン)
2
アジア・太平洋戦争のさなかにいた軍人・政治家やその身内など、昭和史の"当事者"に取材を重ねてきた著者の、「自国の歴史を風化させてはならない」という強い思いを感じた一冊だった。先達の感想で「思想が偏っている」というものがあったが、偏りというよりは「情念」と表すべきだろう。愚かな歴史を繰り返さないために、我々が学ばなけばならないことは、まだ山ほどある……。2013/07/18
海
0
保阪正康「「昭和」とは何だったのか」読了。言いたい事はなんとなく分かった。でも、世の中の人がみんながみんな歴史を好きじゃないんだよね。自分の専門知識を他の人にも要求しちゃいかんと思う。あとちょっと主張が偏ってる気も…? 2011/02/24