内容説明
本当の敵は誰か―中学二年の遠藤トモユキは、壊した眼鏡を内緒で買い替えるため“行動する中学生の会”代表の三上のもとでアルバイトをはじめた。学校のボランティアでは、ピンク色の髪の問題児、吉川ミチルと親しくなる。二人と出会い、精神的にも肉体的にも変化していく遠藤は、ある事件に巻き込まれる。
著者等紹介
笹生陽子[サソウヨウコ]
東京都生まれ。慶應義塾大学文学部人間関係学科卒業。1995年「ジャンボ・ジェットの飛ぶ街で」が講談社児童文学新人賞佳作となる。’96年に『ぼくらのサイテーの夏』(講談社文庫)でデビュー。同作は第30回日本児童文学者協会新人賞、第26回児童文芸新人賞を受賞。’03年『楽園のつくりかた』(角川文庫)で第50回産経児童出版文化賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みかげ
1
小学生のころ好きだった作家さん。自分がこの方の本好きだったのわかる……。小学生のうちに読みたかった!吉川のような子がいたとしたらきっと憧れていたけど、憧れるだけだったろうな。2019/11/06
じゅうがつ
1
私も中学生の時にはいろいろ葛藤していたことを思い出しました。今から思うと中学生は幼いと思ったけれど、その反面いろいろ悩みを抱えていて大変な年頃だとも思いました。2015/09/23
ストローおじさん
0
笹生陽子には外れがない2014/02/14
風見鶏
0
中学生の頃に読んでいたら自分も感化されて吉川のような人物になれたんじゃないかと思う。児童書は、普通の小説よりも読みやすいし訴えていることがはっきりしているから、読了後に残るものが多い。笹生陽子の作品を読んでいると、個性を殺さない子どもになれたんじゃないかと思えてくる。周りに合わせなければいけないと思い込んで、合わせているうちに元の自分を忘れ、自分がやりたいと思ったこととか意見とかを殺していく、そうしたことをやめれるような子どもになれたんじゃないかと。なぜ今まで笹生陽子の作品に出会えなかったのだろう。後悔。2011/08/01
むす
0
潔癖ゆえに正しくあろうとする中学生が青臭くもいいなって思う。2009/09/01