内容説明
昭和の昔、一九七〇年代後半に、のちに「犯罪革命」とまで称されるようになる伝説的な凶悪殺人事件があった。奇術師一族・彩紋家の縁者が、奇術道具によって毎月十九日にひとりずつ殺されていく。奇怪な事件の謎を解くために、創設から間もない日本探偵倶楽部の若き総代・鴉城蒼司が奇術サーカスに挑む。
著者等紹介
清涼院流水[セイリョウインリュウスイ]
1974年8月9日、兵庫県生まれ。京都大学在学中の1996年、『コズミック』で第2回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー。以後、著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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年中古本派・文花
14
最初は、退屈でしかなかったサーカス。次第に面白くなってきて、終盤では、純粋にサーカスを楽しむ子供になってましたwサーカスを肉眼で見たのは、一度きり(それもすごく小さい時)なのですが、その時のことを思い出しながら、読書できました。2018/03/19
緋莢
9
現時点でJDCシリーズの一番新しい作品ですが、書かれているのは過去の話。1970年代後半、奇術師の一族・彩紋家の縁者が、毎月19日に一人ずつ殺されていき、結果的に事件は19か月続き、19人が殺された「彩紋家事件」。 『コズミック』、『ジョーカー』でも言及されていて、その頃から興味がありました。物語開始早々、一人目の犠牲者が出て、若き日の鴉城蒼司と螽斯太郎が登場しますが…(続く2020/11/11
よっぷぃ@アイコン詐欺
8
読了までに、かなり時間がかかった。一旦手を止めると、なかなか手が伸びないという意味で……。三分の二程度は、奇術サーカスの描写に費やされていた。延々と続く奇術の演目を、文章だけで追っていくのは正直言って辛かった。それほど描写が巧い訳でもないし、この時点で挫折する人は多いのではないだろうか。コズミック、ジョーカー、カーニバル、本作と読んで感じたのは、量を書くことが目的化してるのではないかという事。どうしても、物語を引き延ばしている印象を受ける。せめて伏線として機能していることを期待しつつ、次巻へ進もうと思う。2012/08/17
ヒロユキ
4
マジックショーの演目を一から百まで丸々文章だけで表現するのは、さすがに無理があるかな。今回の大説ではいったいどんなことをやらかしてくれるのか楽しみではある。2014/06/28
San fairy Ann
4
おれに起こったことをありのままに話すと、ミステリを読んでたつもりなのに後半の2/3は延々とマジックショーの描写が続いたんだ 誰も死にゃしねー、だってマジックだからね! 流石流水、大説は小説とは一味違う 2巻以降の展開に期待するよ2012/12/08