出版社内容情報
森 博嗣[モリ ヒロシ]
著・文・その他
内容説明
十三歳。四季はプリンストン大学でマスタの称号を得、MITで博士号も取得し真の天才と讃えられた。青い瞳に知性を湛えた美しい少女に成長した彼女は、叔父・新藤清二と出掛けた遊園地で何者かに誘拐される。彼女が望んだもの、望んだこととは?孤島の研究所で起こった殺人事件の真相が明かされる第二弾。
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
1957年愛知県生まれ。工学博士。某国立大学の工学部助教授の傍ら1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
319
夏は情熱の恋の季節と云う。類稀なる天才少女真賀田四季もまた例外なく思春期を迎え、そして恋に落ちる。それは冷静でありながらもどこか破滅的、そして天才らしく冷ややかに情熱的な恋だった。我が子という新しい生と両親の死という誕生と消滅の両方を経験した真賀田四季。彼女は平気で死について語る。それはまさにコンピュータで使われる二進法、0と1しかない世界のように実に淡白だ。それまで謎めいた存在だった真賀田四季という女性について知るための物語であるのに、近づいたかと思えば、読めば読むほど彼女の存在が遠くなる気がする。2019/08/05
ehirano1
238
あわわわわわ!つ、ついに天才の狂気が炸裂。天才の狂気的合理性の前には理性は完全に無力。いやむしろ、理性は存在の場さえ与えてもらえない。なんということでしょうか・・・・・。2018/01/13
nobby
166
シリーズ②はまさに答え合わせ巻!STAR WARS EPISODE Ⅲでアナキンからダース・ベイダーへと繋がる快感が如く、S&M①での四季の壮絶な過去が明かされる!もう序盤からVより七夏に紅子に林さん、さらには各務に大泥棒なあの人の登場!そして仕上げは「犀川といいます」の台詞での確信に悶絶(笑)物語全般は何とも物悲しい…完璧な天才故に機械的で極めて早熟な少女にとって、周囲が何事にも遅過ぎる葛藤がせつない…歪な愛ながら会得し始めたヒトとしての感情が予定調和に暴発するがまま行き着く結末は既知の事実に至るのみ…2020/12/17
KAZOO
139
天才的少女ということでの彼女の季節では夏ということなのでしょう。私はこのシリーズは森さんの小説にしては若干苦手な部類に入る気がしています。ミステリーというよりもある少女をめぐる様々なことが中心になっています。分野が違う感じの小説ですね。とりあえずがすべてを読むつもりですが。2016/07/22
カメ吉
120
前作の『春』では、天才幼女の四季は浮世離れした怪物的な印象も多かったけど13歳になった四季はかなり[普通の少女]に近い者になった印象でした。それでも超天才には変わりなく数学的、物理的な感性は健在で恐ろしさは相変わらずでした。ここら辺りから『すべてはFになる』の真賀田四季へと繋がっていくのかと。数年前に読んだ作品なのでかなり記憶が曖昧になってますので再読してみたくなります。 この作品も後半は衝撃的な展開で続編ではどうなるのか?期待が大きいです。楽しみです。2019/10/30