講談社文庫
燃える氷〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 367p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062754057
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

メタンハイドレート実用化を推進した商社マン葛西雄造は、“燃える氷”が孕む危険性を知り開発中止を提言する。だが、突き進む国家戦略を止められない。葛西は会社を辞め、幼なじみの編集者・上杉と行動する。そして、時は来た。東海大地震から富士山大噴火へ―三百年の眠りから覚めたマグマが日本を襲う。

著者等紹介

高任和夫[タカトウカズオ]
1946年宮城県生まれ。東北大学法学部卒業。三井物産入社。’83年に『商社審査部25時』を発表。以降、作家とサラリーマンの二足のわらじを履き続ける。’96年、50歳を機にして、国内審査管理室長を最後に三井物産を依願退職、作家活動に専念する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Walhalla

13
メタンハイドレートの採掘に伴う危険性を訴える学者と、国家戦略として開発を突き進めたい政府官僚との闘い。 それらは、作品中に登場する「ガイア」という名前の雑誌によって描かれていますが、それは、乱開発によってガイヤ(=地球神)の逆鱗に触れるという警笛を示しているのでしょう。 いろいろ学ぶことが出来て良かったです。2016/05/10

yamakujira

4
昨今話題のメタンハイドレードにからむ物語。単行本が2003年発刊だからそれほど古い作品じゃないのに、登場人物のセリフや人物造形がなんだか古い小説みたい。ラストもこっちへもってちゃったか、という感じで、メタンハイドレードから離れちゃうのがもったいないな。まぁ、パニック小説になっておもしろかったからいいか。本筋には関係ないけれど、国連難民高等弁務官事務所の人間が、キルギスの略奪婚を現地の風習のように語っちゃいけないよ。 (★★★☆☆)2014/03/25

CCC

3
油断してるとすぐ登場人物が量産新書の俗流日本人論みたいな事を言い出したりするので、その度にげんなりしました。メタンハイドレートというネタは面白そうだったんですが、物語は典型的な日本崩壊ものの筋書きへと合流し、そのまま終わり。モヤッと感の多い一冊でした。2016/06/19

kazu8823

3
富士山噴火の話で終わってしまって結局メタンハイドレードの掘削船の沈没原因がはっきりしないまま終わってしまってすっきりしない終わり方であった。燃える氷はどこにいってしまったんだ?2014/08/24

井村在宏

1
成功すれば日本のエネルギー事情が一変するとされるメタンハイドレード。その採掘への飽くなき執念が、とうとう神の怒りに触れた。緻密に計算された富士山噴火災害の模様も迫力があるが、「採掘技術を先取してアジアに新たな円経済圏を構築する」理想を掲げ「悪魔の資源」の確保を急ごうとする国家プロジェクトへの痛烈な非難が興味深い。2013/04/09

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