内容説明
「ドラムの響きは、俺の心の、花火やねん!」英二が叩く。七生が打つ。二人の大阪少年が16ビートで笑って泣かせる!―中学のブラスバンド部を舞台に炸裂する青春を、大阪弁のリズムに乗せて、涙と笑い、てんこ盛りで描いた、「パーカッション新喜劇」。児童文学新人賞三賞独占の傑作を、ついに文庫化。
著者等紹介
風野潮[カゼノウシオ]
大阪府生まれ。1997年、『ビート・キッズ』で第38回講談社児童文学新人賞受賞。’98年、第36回野間児童文芸新人賞受賞。’99年、第9回椋鳩十児童文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
九月猫
35
いやぁもう……アンタら泣かさんといてえなぁ。みんなまだ子どもやのに…いや ちゃうわ、子どもやさかい、やなぁ。それぞれ胸にいろんなもん抱えてんねんね。それもけっこう重たいもんを。おばちゃん、うるうるし通しやったわ。でもそんな重たいもんを弾き飛ばすほどのパワーもアンタらは持ってるんやね。キラキラと眩しいて、ちょっとうらやましくも感じてん。アホやけど家族思いで心根の優しい英二と、天才でワンマンでみんなから距離を置かれてる七生。正反対のようで、ええコンビの二人から発される熱いビートに、読んでるほうも熱うなったよ。2016/07/01
Pure
31
メッチャ、良いです!超お薦め!児童文学新人賞三賞独占は、伊達じゃないです。笑えます、泣けます!ってことで特に感想を書く必要も無し(笑)。児童文学の分類は分類のための分類。ビート・キッズ2も積んであるので楽しみ~(^-^)。2014/09/07
たらこりっぷ
7
ブラスバンドを扱った小説というだけで、無条件に読み始めてしまう私。児童文学というジャンルかもしれませんが、自分で音楽を奏でた経験のある大人であれば十二分に楽しめます。みんなで創り出すときのワクワク感は人生の中でもそうそうありません。発見だったのは、関西弁がここまでパーカッションのリズムと親和性があるということでした。標準アクセントではこうはいきません。2014/01/21
蕭白
6
久しぶりに再読。一芸に秀でているのは羨ましいです。2019/04/08
あーる
6
★★★★☆児童書と侮ってたけど、泣いてしまったー!登場人物みんな良い子っ!純粋!優しい世界。心が洗われます。子供の頃って、自分が見てもらえないとか構ってもらえないとか、そんな気持ちになることあるけど、拗ねずに真っ直ぐ頑張る主人公が良い子すぎて泣ける!短くてすぐ読めるのでおすすめ。2017/03/16