内容説明
戦争は終わった。しかし出征した兄は帰ってこない。肩身の狭い疎開の日々はなお続く。不甲斐ない父と変節する大人たち。少年は哀しみを抱きつつも試練を乗り越え成長していく…。教科書に収録され読み継がれてきた、知る人ぞ知る傑作をついに文庫化。六十年前のあの青空と唄声が鮮やかによみがえる。
著者等紹介
佐江衆一[サエシュウイチ]
1934年東京生まれ。文化学院卒。コピーライターを経て、1960年「背」(新潮社同人雑誌賞)で作家デビューする。『北の海明け』で新田次郎文学賞、『黄落』でドゥ・マゴ文学賞、『江戸職人綺譚』で中山義秀文学賞を受賞
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