内容説明
帝都銀行で唯一、不祥事担当の特命を受けている指宿修平。顧客名簿流出、幹部の裏金づくりからストーカー問題まで、醜聞隠蔽のため指宿が奔走する。だが、知りすぎた男は巨大組織のなかで孤立していく。部下になった女性行員、唐木怜が生き残りの鍵を握る―。腐敗する組織をリアルに描いた傑作ミステリー。
著者等紹介
池井戸潤[イケイドジュン]
1963年、岐阜県生まれ。慶応義塾大学文学部・法学部法律学科卒。1988年、三菱銀行(当時)に入行。1995年、同行を退職。コンサルタント業のほか、ビジネス書の執筆を手がける。1998年、『果つる底なき』(講談社文庫)で第44回江戸川乱歩賞を受賞
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感想・レビュー
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マッツ
91
池井戸さんの4作目の本なんですね。短編で、読みやすく、今テレビドラマ化されてて、テンポが良くて素敵な本でした。2014/06/08
esop
65
企業は三種類の決算書を作るー税務署には赤字の、取引先には収支トントンの、銀行には黒字のー/法律の上で問題なくても、人として許されない行動ってのはあると思うんですー根っからの善人を悪事に追い立てたほうが百倍悪いと思います2024/01/23
いたろう
62
ドラマの原作と宣伝してたようだから、てっきり「不祥事」の続編かと思いきや、花咲舞は出てこないのね。そもそも、「不祥事」よりこちらの方が先に書かれているようだし。「不祥事」の「臨店」(=内部監査)に対して、こちらは正に不祥事処理担当。それにしても、行員による不正・不祥事にとどまらず、誘拐事件、殺傷事件まで次々出てきて、こんなに警察沙汰が続くのって、どんな銀行だ?? まあ、話として面白いからいいけど・・・。2014/05/09
kowalski
50
帝都銀行で不祥事の始末を担当している指宿修平。顧客名簿流出や幹部の裏金作り、ストーカー問題等、様々な問題に立ち向かっていく。途中から「不祥事」で活躍していたり来咲さんを思わせるような女性キャラが登場して彼の手助けをしてくれる(何をしても女子の方が強いからなぁ)各短編、悪くはない。面白いとは思いますし、手頃な感じがします。ただ、結末は想像して下さいの形なので、どうかなぁと思います。お金って大事だけど、誰を信用して、生きたお金の使い方をしたら良いの?って思いますね。2012/07/07
射手座の天使あきちゃん
47
顧客名簿流出、裏金、痴情事件、銀行の醜聞が次々に でも、いかにもありそうな話で笑えます