内容説明
妻殺しの容疑で敏腕弁護士が逮捕された。彼は殺害したことを供述するが、その理由は判然とせず何かを隠しているようにも思える。ボスの留守に弁護を依頼されたアソシエイトのメアリーは、裁判で有罪の答弁をするという彼の証言は嘘だと断じ、調査を開始する。MWA賞作家のリーガル・サスペンス最高傑作。
著者等紹介
スコットライン,リザ[スコットライン,リザ][Scottoline,Lisa]
米国ペンシルヴェニア州フィラデルフィア生まれ。上訴裁判所の主席裁判官アシスタントを務めた後、作家に転身。1993年『見られている女』でデビュー
高山祥子[タカヤマショウコ]
1960年東京生まれ。成城大学文芸学部ヨーロッパ文化学科卒。出版社勤務後、『売名弁護』で翻訳デビュー
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感想・レビュー
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橋川桂
10
妻の死を娘の犯行と考え、身代わりとして自供した男をめぐって、弁護士、刑事、検事の三者の視点がからみあって、上質のサスペンスが展開する。8時間強の翻訳ものにしても厚めの分量だけど、グイグイ引き込まれて一気に読んでしまった。多少ご都合主義や力業を感じるところもあったりするものの、かなりの良作。ヒロインが容疑者に一目惚れする展開は必要だったのか、やるならもっと掘り下げて欲しかったというのはあるけど。2019/03/27
bluemint
6
児玉清さん推薦の本だった。個人財団の管理だけで大金が動くなど知らないことが多く、その意味でも楽しめた。ただ、弁護士が娘の犯罪を庇い自首して嘘の供述をするなど信じられない。そもそもコイツが何もしなければスムーズに正しい捜査がされたのだ。お陰で検事補は責任を取り辞職してしまうし、警察も謝罪会見をせざるを得なくなるし周りに迷惑掛けっぱなし。思いがけない真犯人ではあるが、みんな何のためにかけずり回ったのか。こんな奴に惚れる主人公の恋愛話も意味不明だった。2019/08/18
正位置
4
妻殺しを自白し有罪になりたがる男と無実を証明しようと調査する弁護士、ふたりの考えの行き違いと葛藤を描いている。シリーズものらしく、以前の作品を未読のため過去の出来事に言及した部分に不明な点はあったが、本作のストーリーの理解にとくに問題なかった。依頼人、弁護士、警察、検察など多方面の思惑が絡み合うが煩雑さはなく読みやすい。終盤の怒濤の展開もいい感じ。だが恋愛要素についてはとってつけたようで薄さを感じ、いまひとつ。2013/07/14
イエローバード
3
派手な法廷シーンもないし、オチも微妙だし、金持ち一家は全員好きになれないし、でもとにかくすごく面白かった!刑事たち、女弁護士たち(含むルー)の掛け合いが最高。これはシリーズをさかのぼって読まねば。2016/04/29
Psychopath
0
☆☆☆2011/06/21