内容説明
英国の古い町、グラストンベリは人間に奇妙な力を及ぼす。建築士のジャックは無意識のうちに、自分でも不可解なラテン語を綴る自動書記の状態になり、また周囲では謎を孕む事件が起こっていた。キンケイドは従弟である彼を救うべく、ジェマとともに当地へ赴く。その時ジェマは、胸にある決意を秘めていた。
著者等紹介
クロンビー,デボラ[クロンビー,デボラ][Crombie,Deborah]
米国テキサス州ダラス生まれ。後に英国に移り、スコットランド、イングランド各地に住む
西田佳子[ニシダヨシコ]
名古屋市生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
51
う~ん、3分の1ほど進むまで事件は起きない。最初から超常現象的な描写が多く、趣向が変わったのかと戸惑った。事件そのものはまた違う話だが…、正統派の刑事に話に戻してほしい。ハロウィーンは、確かにケルトの行事が起源だったなと思った。アーサー王物語とか、作者はアメリカ人だから。そういうものにエキゾチックさを感じるためにその部分が誇張されすぎたのだろうか。今回はキンケイドはあまり活躍しないが、無理矢理感がある題名の「~の予感」は今回に限り、的を得ているのかもしれない。2014/04/28
ツキノ
19
【シリーズ7作目】いとこのジャックを元気づけようと週末グラストンベリにやってきたキンケイドとジェマ。待ち受けていたのは殺人事件、それも計画的な犯行。ジャックは八百年も前から生きていた修道士からのメッセージを自動書記によるラテン語で受け取っていた。グラストンベリという地で起こる出来事。思わず調べて画像を見ながら読んだ。十七歳で妊娠して家出をしているフェイス、面倒を見るというガーネットなど気になる存在感のある人物が次々登場。キンケイドとジェマの物語はついで、というかんじ。次作も見逃せない。2023/01/23
kyoko
12
ちょっとこんな霊感(?)小説はあまり好きじゃないんだけどダンカンとジェマ、そして登場人物の魅力と個性で読み切った。狭くて入り組んだ人間関係の中で過去に縛られながら暮らしている人たちに起こった事件、という状況はいつも通りだけど、今回は数百年前の先祖の(怨念)話と黄泉の国みたいな寒々しくて恐ろしい風土が相まって、独特の雰囲気だった。2023/04/01
みやび
12
7作目。まるで2冊の違うジャンル本を1冊にまとめたみたいな印象。英国の歴史ある町で起こる超常現象についてと、ダンカン&ジェマの警察小説と。超常現象も神秘的ぐらいだったらいいけど‥別々に読みたかった。それでも最後は上手くまとまったのと、登場人物が(特に女性たち!)それぞれ魅力的なのは良かったな。ジェマを好きになりつつある。2021/12/16
ララママ
8
ようやく読み終わりました。夏休み、何かといろいろあり集中できませんでした。読書の秋に期待。 私は好きでした。前半は事件もなくすぎて行きました。個人的にはこのままでも良かったのですが、やっぱり事件は起こってしまうんですね。時を超えてのメッセージの伝達、オートライティングの不思議さも新鮮でした。グラストンベリに魅せられました。2020/08/26
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