出版社内容情報
1963年、炭坑町・田川父の破産でひとり見知らぬ土地に放り出された少年・新一を待っていたのは、炭坑夫の息子竹雄だった。少年も大人も逞しく輝いていた!
新一は12歳。父の破産で、東京からひとり九州の炭坑町に辿り着く。父の戦友野上源一郎に下手くそな丸坊主にされるが、息子の竹雄と心を通わせる。子どもでいられる最後の夏。自分たちでヨットを造り、玄界灘の無人島に行こう! どんなに心細い時でも少年はまっすぐ未来を見つめていた。
坪田譲治文学賞受賞作!
上野 哲也[ウエノ テツヤ]
著・文・その他
内容説明
新一は12歳。父の破産で、東京からひとり九州の炭坑町に辿り着く。父の戦友野上源一郎に下手くそな丸坊主にされるが、息子の竹雄と心を通わせる。子どもでいられる最後の夏。自分たちでヨットを造り、玄界灘の無人島に行こう!どんなに心細い時でも少年はまっすぐ未来を見つめていた。坪田譲治文学賞受賞作。
著者等紹介
上野哲也[ウエノテツヤ]
1954年福岡県生まれ。県立田川高校卒業後、上京。小説家を志す。99年に「海の空 空の舟」で第67回小説現代新人賞受賞。2001年に初の書き下ろし長編である『ニライカナイの空で』で第16回坪田譲治文学賞を受賞
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感想・レビュー
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takaC
71
最近なんとなく坪田譲治文学賞受賞作品を固め読みしていますがこれはその中でもなかなか良い青春ものでした。何故かユーザー数は少ないのですがオススメです。2016/05/11
papako
58
こちらも電子書籍セールで。よかった!昭和の東京オリンピック前年。父親の事業の失敗で九州の炭坑町に預けられた新一が、とんでもない父親とその息子竹雄に出会い、大きく成長する。竹雄とヨット・ニライカナイ号で冒険する。これがメインかとおもったら、大間違い。そんな冒険で高揚する気持ちの裏側や、いくら親友とはいえ家族でないと思い知らされる場面。それでも故郷とまで思えるようになる数ヶ月間。最後の通帳は想定内だったのに泣いた。お弁当と船長帽に泣かされた!少年ものが続いたけど、これも読んで良かった!2018/09/07
はる
54
良質の児童文学。昭和30年代、九州の炭鉱町にたったひとりでやって来た少年の成長物語。さびれゆく炭鉱町の荒っぽい人間模様を背景に、したたかで逞しい少年たちの躍動する姿が鮮やかに描かれます。読み始めはあまりの荒っぽさに少し引いてしまいましたが、冒険のエピソードあたりから面白くなりました。不器用な愛情に溢れたラストシーンが感動的。2017/10/10
Walhalla
29
青春と呼ぶにはまだ少し早い、12歳の男の子の物語です。 舞台は九州の炭坑の町ですが、ガンコ親父と悪ガキ小僧達に囲まれて、東京育ちの主人公が徐々に成長するお話です。 以前、『わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい』というコピーで有名なテレビCMもありましたが、思いやりに触れ、ありがたみに触れ、子供ながらにたくましさを増していく様子が良かったですね。東京の空も筑豊の空も繋がっています。ニライカナイの空にも繋がっているといいですね。2018/09/05
ひまわり
8
東京から九州の炭坑町へ。少年の成長物語。この時代の日本があったからこそ,今の日本がある。2016/03/20
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