内容説明
晴海通り沿いで最も古い築地のKビルで新しい「ゲーム」が始まった。写楽の謎を縦糸に、愛の究極を横糸に織り上げられる超絶エロティック・ミステリー。ヤクザの作法、競馬のテラ銭、真剣賭麻雀から夜の銀座の値段まで、「業界」の秘密もリアルに描き尽くされる。
著者等紹介
明石散人[アカシサンジン]
1945年生まれ。美術、歴史、政治、物理…あらゆる分野にわたり博覧強記。独自の視点から、常識・既存の枠組みを打ち破る「新説」を提示、鮮やかに実証する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ますりん
1
久々の再読。写楽の肉筆画を巡る1か月の目まぐるしいゲーム。モササウルスも胡飲酒舞も、アカシックワールド既にガンガン炸裂。 「予めの情報ストック量が大きくないと、新たな情報を小さくしか消費できない。人の反応は情報消費量が大きければ大きいほど増大する。例えば、面白い、面白がる、この両者は明確に違う。後者には個人の情報ストック量に裏付けされた強い意志が働く。」 ずっと私は著者は存在しないとばかり思ってたら、とある業界の人から、「え、存在するどころか毎年年始のご挨拶してるよ」と言われ、愕然とした記憶が。 2014/12/06
うたまる
1
写楽の肉筆画を追うミステリー仕立ての本。写楽の正体について説得力ある説を開陳した著者だけに期待していたのだが、何と言ったらいいんでしょう…。”画”と”筆”の違いについての考察とか、面白要素はあるんだけど。全体を覆うバブル臭さと、近親相姦のモチーフ、この二つに最後まで浸れなかった。大当たりもあるが、こういうのもあるのね…。2013/01/18
雅
0
小説、というよりは小説仕立ての別物の印象。 膨大な蘊蓄の合間に物語が挟まり一応進展してはいきますが、テーマとストーリーの継ぎ目が強引な展開に少し辟易してしまいました。2013/03/02
toshi
0
97年の作品。怪しげな人物、明石散人を中心に写楽の秘密に迫って行きます。このまま美術ミステリーで行くのかと思いきや、物語は意外な展開を見せます。いい意味で期待を裏切られます。2018/08/15