内容説明
ワイルドターキーの香る横浜の小さな酒場で重なり合った男と女の人生。慈しみ、惜しみなく奪い合う愛。そして訪れた別離。ひととき心から愛した雅子が殺された。マセラッティを駆り、凶暴なまでに真相を追い詰める風泰生。血肉を注ぐ情念。決して譲ることの出来ない男の美学。これぞハードボイルドの神髄。
著者等紹介
北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部卒。’70年「明るい街」でデビュー。’81年『弔鐘はるかなり』でハードボイルド小説に新境地を開く。’83年『眠りなき夜』で日本冒険小説協会大賞、吉川英治文学新人賞、’85年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。’89年『武王の門』で歴史小説に挑み、’91年『破軍の星』で柴田錬三郎賞を受賞
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感想・レビュー
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ツカモトカネユキ
2
挑戦シリーズとブラディシリーズの合間の作品。主人公は、著者っぽい作家。周りを取り巻く感じも同時代の作品に似通ったものがあります。現在では考えられないような無頼派の作家が捨てた女のあとを追いながら、自分探しをします。明確な結論が出るわけでなく、気になって追っかけて、その結果、いろいろなことに巻き込まれて記憶が薄らぐような感じです。同時進行していた作品が、なかなか印象が強いので少し軽やかで非合法感も薄いです。箸休めによいかもしれません。2019/01/26
ともかほ
2
十代半ばによく読んでいた北方謙三を久しぶりに。主人公は今の自分より年下。十代の頃は遠い先の事と思っていたが…。いたるところに感じられる北方謙三の考え方が懐かしい。2015/02/05
がんちゃん
2
久しぶりに北方謙三。ハードボイルド。ちょっとやり過ぎ、と少し引いちゃうところもありつつ、最近女性っぽい小説が多かったので違う感じでした。マセラッティ、格好いいですねー。女性が読んでも面白くないかも。2013/03/09
Yoshio Yamada
1
北方さんの小説、というよりは北方さんそのものみたいな感じがしました。オムニバスのような感じもありつつ、でも流れは1本に繋がってる。面白かったです。2014/01/08
tai65
0
星3つ2011/07/07
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