内容説明
キャシーは仮釈放中の元窃盗犯。現在は優秀な自動車販売員として働いているが、ある目的のために昔の仲間レオからの仕事を受ける。カモはプロのギャンブラー。計画は順調に進むかのように見えたが、ある出来事から歯車が狂い始めた。そのとき空には「不吉な月」が…。美しくもタフなニュー・ヒロイン登場。
著者等紹介
コナリー,マイクル[コナリー,マイクル][Connelly,Michael]
1956年、アメリカ・フィラデルフィア生まれ。フロリダ大学を卒業し、フロリダやフィラデルフィアの新聞社でジャーナリストとして働く。彼が手がけた記事が、ピュリッツァー賞の最終選考まで残り、ロサンゼルス・タイムズ紙に引き抜かれる。「’90年代を代表するハードボイルド」といわれるハリー・ボッシュ・シリーズは二転三転する巧緻なプロットで人気を博している
木村二郎[キムラジロウ]
1949年大阪府生まれ。ニューヨークのペイス大学進学を機に在米13年。卒業後、ミステリー評論や翻訳で活躍
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感想・レビュー
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ミカママ
377
【原書】原書では分冊されておらず、この辺かなというところで。主人公は女性の窃盗犯、キャシー(KathyじゃなくてCassieのほう)・ブラック。元相棒であり恋人であったマックスの影をチラつかせつつ、物語は進んでいく。ベラージオができて間もなくということで、うちが最後にベガス行ったときとカブってるかも、と懐かしく読み進める。キャシーと一緒にクローゼットの中で息をひそめるようにして。なんとなくそうさせる魅力を、彼女には感じるのだ。 原書:https://bookmeter.com/books/19746172019/02/15
ケイ
140
《コナリー ノンシリーズ》主人公が珍しく若い女性で犯人の方。しかも仮釈放中。なぜ捕まったのか、しがらみは何なのか、徐々に明らかになっていく楽しさがある。コナリーらしさは、前半では感じられず、他の作家の書いたものを読んでるような印象。2018/01/22
Tetchy
99
これまでのコナリー作品とは色々と異なっているのが特徴でまず主人公が元窃盗犯で仮釈放の保護観察の身であるキャシー・ブラックと女性である。そして今までは犯人を追う捜査小説だったが、今回は女泥棒が主人公のクライム・ノヴェルなのだ。そのせいか今までのじっくり読ませる文体と違い、どこか軽やかな印象でクイクイと物語が進み、やもすれば物語の動向を十分に理解しないままにキャシーが物語のメインであるギャンブラーの持ち金掠奪計画まで一気に進んでいってしまう。緊張感と暗さを伴った重厚な文体こそがコナリーの持ち味だが、はてさて。2018/06/21
キムチ27
56
順読みしていてこの本。訳の良しあしは別としても古澤氏との違いが有って多少の違和感。でも講談社文庫は文字が大きく、行間が広い事もあって速読になってしまった・・読み易い。状況の展開が続くことも早い理由。色っぽい装丁とバッドラックの月♠アクティブなキャシーがどう転がって行くのか、下巻へ。2022/02/21
巨峰
55
読みやすくてすらすら読んだ。仮釈放中のプロの窃盗犯、女性。 ある目的のためにふたたび稼業に戻るが、しかし………。待ち構えていたのはかって彼女と彼女の最愛の人をハメた裏の顔をもつ私立探偵だった。2021/11/21