講談社+α新書<br> 子どもの脳の発達臨界期・敏感期―早期教育で知能は大きく伸びるのか?

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講談社+α新書
子どもの脳の発達臨界期・敏感期―早期教育で知能は大きく伸びるのか?

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  • サイズ 新書判/ページ数 185p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062722537
  • NDC分類 493.937
  • Cコード C0247

内容説明

早期教育が流行する背景には、人の発達の可能性をめぐる人間の志向性がある。誰でも自分の子どもの能力を伸ばしてやりたい、と思うのは当然だ。でも、早期教育で本当に、子どもの能力は大きく伸びるのだろうか。また、多くの早期教育がその理論的な根拠としている「子どもの脳には無限の可能性がある」という考えは本当だろうか。本書はそうした早期教育の脳科学的根拠とされる考え方を批判的に考察したものである。

目次

第1章 早期教育はなぜはやるのか(勉強に固執する日本人;民主主義の萌芽は明治維新 ほか)
第2章 臨界期の登場(科学的なよりどころ?;「臨界期」の誕生 ほか)
第3章 臨界期神話にメスを入れる(刷り込み現象は人間にもあるか;視覚野の臨界期 ほか)
第4章 早期教育の有効性と弊害の可能性(早期教育の理論は正しいか;天才一家の出現 ほか)

著者等紹介

榊原洋一[サカキハラヨウイチ]
1951年、東京都に生まれる。東京大学医学部を卒業。東京大学医学部講師、東京大学医学部附属病院小児科医長。発達神経学、神経生化学を専攻し、小児科医として発達障害児の医療に携わる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

一前田

1
個人的には、狂気じみた早期教育は好かない。が、早期教育を闇雲に否定するのではなく、場合によっては肯定的としているのがよかった。早期教育はいいか、悪いかの白黒をつける問題ではなくて、いろいろある中にもいいものは取り入れる必要はあるので、どんなものは有効かを知りたくなった。 ローレンツ、ウィーゼル、ハッテンロッカーなど、それぞれの実験がわかりやすくて、読みやすかった。もう1度読んでおきたい。2017/09/02

一前田

0
早期教育の効果は、ある程度はあろう。だが、問題なのは、『何のための早期教育』とか、 『どんな人間になってほしい』という哲学なしに、 大人の期待に子どもを順応させようとすること。ボタンを押せばジュースが出てくるみたいに、『これをすればこれが出てくる』というような 合目的的な考え方は、大人の論理そのもの。 有用の用だけを求める姿勢が、無用の用のもつ 思わぬ効用や、人間の偶有性を見落としがちなこと。 刺激も大切だが、無為も大切。 押してダメなら、引いてみよ。 このこと、万事にわたるべし。 2017/10/04

虎男

0
結論不明、臨界期ではなく敏感期。幼児教育の是非2011/11/19

どぐりん

0
幼児教育の「化学的根拠」についてわかりやすい事例とともに説明し、その有効性に疑問を投げかける本。例えばよく見る「複雑な環境に育ったラットはそうでないラットよりもシナプス数が多い。幼いうちから適切な刺激を脳に与えれば、子どものシナプス数も多くなる」という言説。実験に使われたラットの日齢を人間に換算すると思春期から成人期。幼児教育の重要性の根拠にはならない。それだけで目から鱗だけれど、他にも具体例をあげて、幼児教育にまつわる誤解と曲解を解き明かしてくれている。反乱する教育情報に流されぬよう、親として読んでおき2012/04/08

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