内容説明
なぜ箱庭をつくることで、こころの深層が動きだすのか?病んだこころが癒されるのか?実例を通して、こころの変わりゆく様子が手に取るようにわかってくる。
目次
序章 たましいに触れる
第1章 箱庭に現れる「私」
第2章 心理療法家の役割
第3章 こころの流れを見る
第4章 箱庭療法はどうしてできたか
第5章 箱庭療法を体験する
第6章 こころの体験を深めるために
第7章 箱庭が語りかけること
著者等紹介
田中信市[タナカシンイチ]
1956年、埼玉県に生まれる。慶応義塾大学文学部を卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程(臨床心理学)を中退。臨床心理士。東京国際大学大学院臨床心理学研究科教授、同大学臨床心理センター長。心理療法家の出発点は、子どものプレイセラピー。子どもとのふれあいの中で、育ちゆくこころを実感する。ユング派の教育分析を受け、箱庭療法と夢分析を中心にした心理療法を実践している
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たりらりらん
4
さまざまな示唆に富んでいる本だった。まず興味深いのは、箱庭を作っているときの「私」は日常の「私」とは異なる位相に存在しているということ。様々な「私」が一つの箱庭の中に収められる(様々に解釈できる)ということで、イメージが一対一で対応しているものではないということについて確認させてくれる。さまざまなイメージをはらみ、何が隠れているかわからない。だから、恐いことでもあるけれど、そこには再生の希望もあるかもしれない。本の内容とは離れてしまうかもしれないけれど、言語化することの境界についても考えさせられました。2010/12/19
やすみん
1
再読。箱庭を使おうが使うまいが、あらためてカウンセラーの態度、役割認識と枠組みがなされていて、そこに「心理療法」が成り立つことに納得がいく。2012/03/22
あむけ
0
箱庭と絵などそれぞれの特性を踏まえた分析を中心にカウンセリングをおこなう。カウンセラーの姿勢が重要だ。2012/03/09
paluko
0
実際にこんなにきれいにまとまるものなのかなーという疑問は残るが、まあ面白い。遊戯療法の延長に生まれたようなものなんですね>箱庭2012/01/18
こさと
0
地元図書館の本。 2014/01/22